地域振興のための写真撮影と処理(6)(darktable3.0第92回)

良い写真の撮り方

ここまで、風景写真とフード写真の撮り方の説明をしてきましたが、サンプルの写真は筆者が撮ったもので、失敗事例が多かったです。

アートの世界では、ダメな点や欠点を指摘することは容易ですが、ダメな点を直しだけで、まともな作品にはなりません。

また、ダメな点があるからといって、まともな作品でないといは言えないこともあります。

例えば、キャパの写真は、写真史に残る傑作と思われますが、ほとんど、ピントがずれています。

これは、戦争写真であって、ピントを合わせるよりも、シャッターチャンスを生かした結果ですが、そのことは、キャパもわかっていて、彼の著書のタイトルは「ちょとピンボケ」です。

ノルマンディ上陸作戦に参加できたカメラマンは4名で、キャパはそのうちの1名でした。結果として、撮影に成功したのはキャパだけだったようです。でも、その写真も、かなりピンボケのように見えますが。

あるいは、フィルム時代の写真を写真集で見ると、モノクロはまだしも、カラーは、色がおかしかったり、ノイズが盛大に乗っているものも多くあります。おそらく、コンデジスマホでももっとまともな写真が撮れるだろうと突っ込みたくなるケースが頻発します。

ですが、それらの欠点があるからといって、掲載されている写真がダメだとはいえません。なぜなら、見る人に訴える力が強いからです。

良い写真のサンプル

前書きが長くなりましたが、良いアートを生みだすには、良いアートに接して、感性を磨くしかありません。

一番よいのは、自分で検索することです。

ここでは、ヒントになると思い、2つのサイトを紹介します。

1番目はNational Park FoundationのTravel Ideaというページです 。

このページは、パンフレットを配布していますが、

ページの下に

Travel Ideas from the Blog

とあり、ここから、さらに、3種類のページに行けます。

https://www.nationalparks.org/explore-parks/travel-ideas

 

  • Finding Frederick Douglass in the Parks

  • Start 'em Young: Getting Your Kids Outside and Loving It

  • Not-So-Hidden Treasures: Remarkable Hikes All Across the U.S.

と3つのページのどれもが、典型的な写真を掲載しています。

たとえば、3番目を選ぶと、風景写真はかくあるべきという素晴らしい写真が載っています。

 

第2は、カナダの Jasper National Parkのページです。

https://www.pc.gc.ca/en/pn-np/ab/jasper/visit/depliants-brochures

このページには、色いろなパンフレットが載っていて、それらが参考になります。

このページを選んだのは、日本語のパンフレットを見つけたからです。

日本語のパンフレットはページの下の方にあります。

タイトルは次の2つです。

  • クマと人間

  • 野生動物の生息環境を守る

これも、筆者には大変勉強になりました。

画像の出力と印刷

パンフレットを作る場合には、1ページに、数枚の写真と説明をつけると思います。ですから、1枚の写真をそのまま印刷することはないと思います。また、WEBに写真を使う場合には、Jpegのファイルでよいので、これも印刷することは不要と思われます。

ライトテーブルの右ウィンドウの「選択画面をエクスポート」を選ぶと、出力の詳細が指定できます。

f:id:computer_philosopher:20200123122719p:plain

選択画面のエクスポート


 

ファイルフォーマットの指定のサブメニューは以下です。

 

f:id:computer_philosopher:20200123122803p:plain

ファイルフォーマット

画像サイズは、最大サイズの右のウィンドウでしてします。最初が横、次が縦になります。サイズはピクセル単位です。

参考までにこの部分のマニュアルを引用しておきます。


出力画像の最大幅と高さをピクセル単位で設定します。 両方の値を「0」に設定すると、トリミング後の元のサイズでエクスポートします。 値が元の寸法を超える場合、darktableは次の「拡大を許可」パラメーターの設定に応じて、元の寸法でエクスポートするか、画像の拡大を実行します。

「拡大を許可」

「yes」に設定すると、ユーザー定義の最大幅と高さが元の寸法を超える場合、darktableは画像を拡大します。 「no」に設定すると、エクスポートされた画像のサイズはトリミング後の元のサイズを超えません。


画像の出力そのものは、ダくルームで、「CNTL+E」で出力できます。Eはexportの意味です。出力される場所は、画像の入っているフォルダの中のサブフォルダになります。

あまり、機械は多くないと思いますが、画像を1枚単独に印刷する場合には、Jpegが印刷できるソフトで行います。

次回には、パワーポイントで画像を数枚セットで扱う方法を示します。