130年前のエッフェル塔の写真を作る~粒子・周辺光量補正・カラーライズ(darktable3.0第51回)

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サンプル1 エッフェル塔

 

エッフェル塔が竣工したのは、1889年で、130年が経過しています。乾板写真は1884年にヨーゼフ・マリア・エーダーが改良し、ハンドカメラや瞬間シャッターの開発を促し、手持ち撮影が可能になった(Wiki)といわれていますから、エッフェル塔の建設時期は、写真の黎明期と重なっており、それなりの写真が残されているものと思われます。

ここでは、現在(2019年)に撮影した写真から、エッフェル塔の竣工当時のの古い写真(サンプル1)を作ってみます。

まず、写真をセピア色にするために、カラーライズモジュールを使います。

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カラーライズのパラメータ


 

次に、写真のザラザラ感を出すために、粒子モジュールを使います。

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粒子のパラメータ


 

最後に、レンズの口径食を再現するために、周辺光量補正モジュールを使います。普通、周辺光量補正は、レンズによる周辺の光量落ちを補う意味で使われますが、ここでは、自動補正ボタンをクリックすると、周辺光量が減少するので、光量を落とす意味で使われているようです。

 

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周辺光量補正のパラメータ

 

左が元の画像で、右が編集した画像です。130年前の写真にみえますでしょうか?

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サンプル1の比較

 

以下は個別のモジュールの効き具合をテストした結果です。

粒子

フィルムのざらざらの粒子を再現するモジュールです。

パラメータは、次を使いました。

 

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粒子 サンプル2のパラメータ

処理の結果です。左が、処理前、右が、処理後になります。写真が、古くなったような感じになります。

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サンプル2の比較

このフィルターは、あまり、積極的に使うことはないと思います。

カラーライズ

写真全体に色を付けるモジュールです。

ここでは、昔のフィルムカメラのスカイライトフィルターを思い出しながら、うっすら色をつけてみました。

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カラーライズ サンプル3のパラメータ

 

処理の結果です。左が、処理前、右が、処理後になります。カラーフィルター代わりになると思います。

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サンプル3の比較

 

より高度なフィルターとしては、グラデーション・フィルターがあります。