コンデジの紅葉をきれいに編集するには4~追記2(darktable3.0第37回)

スマホ関連のカメラのテスト機種を増やしたのでその結果を示しておきます。

スマホ写真の事実上の標準であるiphoneは持っていないので、比較はできないと思っていましたが、考えたらipadがありました。ipadにもカメラがついているので、これでテストしてみました、また、ついでに自分のソニースマホでも写真をとってきました。

 

アップル ipad Pro

ipadで撮影し他画像です。デフォルトの設定でとりましたが、問題があります、デフォルトでは、写真モードでも、動画を同時に撮影する設定になっています。さらに、このモードでは、静止画の画素数が落とされます。

iphoneなどでは、8Mの解像度の写真が撮れる機種が多いのですが、このipadは解像度12Mのセンサーを積んでいるのでっすが、動画と同時記録モードになると、解像度が3Mになってしまうのです。つまり、縦、横2x2画素を1画素に変換していることになります。画像このことは、ファイルをパソコンに転送したあとで気が付きました。総画素数が少ないので、全景と等倍に大きな差はありません。画像は、一見してくっきりというわけではありませんが、中間のトーンがよく残っていると思います。

F1.8、ISO16?、3mm,1/1195sec,2048x1536=3,145,728=3M

 

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ipad 全景

 

 

 

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ipad 等倍

 

ソニー Xperia

ソニースマホは、ソニーのセンサーを積んでいます。画素数は17Mです。画素数が多いので、解像感が強いです。

F2.0,ISO40,4mm,1/640sec,5504x3096=17,040,384=17M

 

 

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Xperia 全景

 

 

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Xperoa 等倍

 

 

 

 

解像度の問題

darktabelの編集で紹介している画像は、ディスプレイ画面の切り取り画像です。いままで、この画像のサイズは気にしていなかったのですが、いくつかの画像を調べてみた結果、930x620=576,600=0.6Mであることがわかりました。ちなみに、ディスプレイの解像度は1680x1050=1.6Mになります。

ディスプレイの解像度には、次があります。なお、SVGAが、VGAを超えている(Super)という意味で、正確には解像素さす用語ではないようです。ただし、一般的には。解像度を指す言葉と誤解されています。その場合の解像度は800x600または1280x1040のいずれかのようです。以下で、見るように、ディスプレイに表示するのであえば、解像度は2Mあれば十分です。

VGA 640x480=0.3M

SVGA 800x600=0.5M

XVGA 1024x768 =0.8M

SVGA 1280x1040=1.3M

UVGA 1600x1200=2M

紙に印刷する場合、A4ですと、 8.27 inch x 11.69 inch になります。新書のような白黒の活字は1600dpiあるといわえれていますが、カラーの場合には、そこまで、高い解像をではありません。仮に、300dpiとすると

8.27x300x11.69x300=8.7Mになります。ですから、10M=1000万画素あれば十分になります。ですから、Iphoneなどに使われている800万画素は、6つ切りまでの、写真には、十分になります。自分で、プリンターで印刷する場合はともかく、カメラ屋さんで、焼き付けする場合、6つ切りを超えると、1枚の価格が急に高くなるので、写真展で使われているサイズも6つ切りが多いと思います。

キャノンのPowershot G12のマニュアルには、印刷サイズと推奨する画素数の関係が書かれています。

ちなみに、この機種の解像度は10Mです。

最近の機種ではインフレになっている可能でがあるので、あえて古い機種を引用します。

L(A2) 10M/3648x2736=9.98M

M1(A3-A4) 6M/2816x2112=5.94M

M2(2L版、はがき、L版) 2M/1600x1200=1.92M

これから、dpiを逆算します。

A2は、2x2x8.27 x 11.69=386.7inch^2です。

10M/386.7=10,000,000/386.7=25689.8

この平方根をとると、160.3になりますので、160dpiを想定してるこことが分かります。

 

イルコさんのyoutubeを見ていますと、写真集を出すときに2000万画素の写真で、A4見開き(A3)のページを作ろうとしたら、出版社に解像度不足といわれたという話がでてきます。

この理由として考えられるのは次の2点です。原因は第2点と推定しています。

第1点は、300dpiでなく600dpi を使う場合です。

第2点は、中間色印刷の問題です。

300dpiで印刷すればよいという前提は、1ピクセルがRGB8ビットの表現力がある場合です。プリンタが0から255の色の強度を正確に印刷できる場合になります。昇華型のプリンターを使うと、完全ではありませんが、ほぼ、この条件を満たします。カメラ屋さんで焼き付ける場合も、この条件が満たされます。

普通のインクジェットプリンタでは、印刷の強弱は表現できません。そこで、複数ピクセルを使って強弱を表現します。

たとえば、2x2を1ブロックにすれば、全部白から黒が1,2,3,4と合わせて5段階が表現できます。

10   01

01 と 10 は同じ黒さなので2x2x2の表現力はありません。

3x3を1ブロックにすると10段階が

4x4を1ブロックにすると17段階が表現できます。しかし、この方法で、だいたい256段階を表現するには

15x15=225ブロック必要になります。

これでは、直線の解像度が1/15になってしまいます。

これでは、問題外になるので、次の対応策をとっています。

第1は、3色だけでなく、黒インクを使うことで、諧調を増やす方法です。

第2は、中間色のインクを使う方法です。黒の中間色でグレー、青の中間色でライトブルーのように、強弱が兵家出来ない部分をインクの入れ替えで対応して諧調を増やす方法です。

第3は、もとの写真の解像度に余裕があれば、そのデータを活用する方法です。

10   01

01 と 10 で、1が黒で、最初が左上から右下への線、2番目が左下から右上への線を表していれば

この2つは異なります。ブロックの大きさをある程度のところにとどめて、解像度の高いデータを活用すれば、より実体に近い表現が可能になります。

写真出版の印刷でも、おそらく3番目のデータが使われているのではないかと推定してます。

解像度に関する話題は以上です。

まとめれば、現在の標準の写真の楽しみかたである、紙に印刷しない方法に限定するのであれば、解像度を上げるメリットは、ほとんどないということです。

追加

オリンパスはデジカメから撤退しないと言っているとい記事がありました。カメラ部門はずっと赤字ですから、訂正もなにもなく、撤退しないとは言えないで正しいと思いますが、撤退して欲しくないという希望を持つ人がいるので、バイアスがかかるのだろうと思います。

前回からの銀杏の写真シリーズで、今回はスマホを例にあげましたが、結論からすれば、ご覧の通り全景写真であれば、スマホで十分と思います。

現在のカメラは、シャッターなどの部品を除くと主に

センサーxレンズxソフトウェア

でできています。

センサーはソニーが寡占で、キャノンは独自に作っているようですが、性能的には追いついていません。

あとは、全滅ではないでしょうか。

レンズは各カメラメーカーが作っていますが、シグマや、タムロンのサイドパーティ、さらには、中国のサイドパーティが安価なレンズを作っていて、カメラメーカーとの差はなくなりつつあります。

ソフトウェアは、悲惨な状態です。各メーカーは、カメラ組み込みの専用並列処理ICを使った処理に名前を付けて、独自技術のように宣伝していますが、ICは量産しないとコストダウンが図れません。富士通は画像処理用の並列処理ICを販売しています。実は、カメラ各社は、ICメーカーの画像処理ICを各社にあうようにチューニングしてもらい、OEM提供を受けているのではないかといわれています。センサーを外部調達するのと同じ方法です。もしも、自前で処理アルゴリズムと画像処理ICを作っているのであれば、カメラ内現像処理とパソコンでの現像処理を一致させることはさほど難しくないはずです。一方、画像処理ICをOEM提供されている場合には、自社では、現像処理技術をもっていないので、カメラ内とパソコン内の現像処理を一致させることは難しくなります。

これから推測されることは、パソコン内現像処理をSILKYPIXなどのOEMで済ませているカメラメーカーは、カメラ内現像技術を持っていないだろうということです。F社は、パソコン内画像処理において、デジカメをパソコンにつないで、画像処理をパソコンからカメラ内画僧処理ICに丸投げするソフトを出しています。これは、自社には、現像処理技術がありませんと言っているように私には思われます。

もちろん、パソコン用の独自の画像処理ソフトを提供しているカメラメーカーもあります。これらの会社は、パソコン用の画像処理ソフトをOEMで済ませている会社に比べれば、尊敬に値します。しかし、問題はその性能です。darktableに機能的に勝っているメーカーはないように思われます。

RAWの現像処理技術は、性能的には、次の序列になっていると思います。

スマホの写真処理>darktable>カメラメーカの専用現像ソフト

性能が低く、価格が高いものは、売り上げが落ちて淘汰されることになります。

スマホが出てきて、毎日生産される写真の量は、歴史的かってないレベルに増加しています。

一方では、1937年から続いた著名な写真雑誌Popular Photographyが2017年に廃刊になりました。

80年というスケールでメディアに変化が起こっているのです。