古いNEFファイルとdarktable

拡張子が、NEFの画像ファイルは、ニコンのRAW形式です。darktableは、このNEFファイルの一部の古いファイルを、サポートしていませんので、読み込むとガイコツマークが出てしまいます。データは、2004年10月発売のCoolpix E8400(800万画素)でつくったもので、中古市場でも、既に、買取り対象外になっています。ですから、99%の人には、どうでも良い情報だと思います。拡張子がNEFの古い画像ファイルが、darktableで読めなかった場合にのみ意味のある情報です

実は、筆者は、E8400 の画像ファイルフォーマットについて、勘違いをしていました。

  • もとの思い込み

RAWデータは16ビットTIF、表示印刷用データはJpeg

  • 実際のフォーマット

RAWデータはNEF、表示印刷用データはHighが、8ビットTIF、それ以外はJpeg

このカメラは、RAW では使っていなかった(当時は、RAW現像ソフトがなかった)ので、残っている画像は、8ビットTIFかJpegになります。今回は、darktableでの処理のテストのために、RAWで保存してみました。RAW形式が、現像できるかテストしてみたのです。(本当はTIFのテストをするつもりで、途中で、勘違いに気づいたのです。)その結果、古いNEFファイルは、darktableでは読みこめないことがわかりました。

 

さて、古いNEFファイルの処理には2つ方法があります。

  1. NikonのRAW現像ソフトCapture NX-Dをつかう。

  2. アドビのコンバータで、一度、DNGに変換する。

順に説明します。

NikonのRAW現像ソフトCapture NX-Dをつかう

NX-Dでは、TIF(8ビット、16ビット)または、Jpegに変換できます。

写真1は、16ビットTIFに変換して、darktableに読み込んだものです。実は、この古いNEFファイルは、NX-Dで読めますが、理由は不明ですが、編集がほとんどできません。なので、読み込んだそのままで、TIFに変換しました。

TIFの画像編集に使ったのは、次のモジュールだけです。他は、うまく使えませんでした。

  • 露光

  • コントラスト 輝度 飽和度

  • シャドウとハイライト

  • カラーコレクション

写真2が、編集後のTIFファイルです。あまり、画像が改善されていません。

写真3が、NX-Dで、Jpegに変換した画像を、darktableで編集したものです。こちらの方が、写真2よりだいぶましになっています。

つまり、理由は不明ですが、TIF経由より、Jpeg経由の方がベターでした。

アドビのコンバータで、一度、DNGに変換する

写真4は、アドビのコンバータで、一度、DNGに変換した後で、darktableで編集したものです。問題なく、編集できています。

筆者は、古い写真は、RAWでは、保存していなかったので、darktableの恩恵はありません

古いRAWファイルが、今回のように読み込めない場合には、アドビのコンバータをつかってDNGに使うと、メーカーのRAW現像ソフトとは比べ物にならないほど、画像が改善されることがあります。

 

f:id:computer_philosopher:20210223225633j:plain

写真1 TIFファイル

 

 

f:id:computer_philosopher:20210223225654j:plain

写真2 修正TIFファイル

 

 

f:id:computer_philosopher:20210223225714j:plain

写真3 Jpeg編集後

 

 

f:id:computer_philosopher:20210223225750j:plain

写真4 RAW現像