レンズの価格と性能(9)ズムームレンズの進歩

今回は、新旧のズームレンズを比較してみます。

 

EF20-35mm F3.5-4.5 USMは、フィルム時代の広角のズームレンズです。

 

希望小売価格[税込]は、¥88,000なので、キットレンズではなく、一応の水準のレンズと思われます。

 

図1に示すように、特殊レンズは使われていません。

 

MTF曲線もあまりよくありません。

 

図2は、EF-M18-150mmのMTF曲線です。

 

世界最小の便利ズームなので、画質優先とはいえません。

 

しかし、EF-M18-150mmのMTF曲線は、EF20-35mm F3.5-4.5 USMのTF曲線よりはよいです。

 

 

 

図1 EF20-35mm F3.5-4.5 USMのMTF曲線



 

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図2 EF-M18-150mmのMTF曲線

 

 

2つのレンズを35㎜付近の絞り開放で比べてみます。

 

写真1は、特殊レンズは使っていませんが、しっかり写っています。

 

写真2は、写真1より、コトトラストが明確になっています。

 

結論を言えば、ズームレンズは、ミラーレス以降に劇的な進歩がありましたので、古いレンズをつかうメリットはありません。

 

ミラーレスになって、レンズの価格が高騰していますので、とりあえず、コストをかけずに、利用できる画角を確保するのであれば、中古のズームレンズを入手する選択はありえます。

 

図1と図2のMTF曲線のレベルが大きくことなるので、撮影前には、写りのレベルも、劇的に異なるのではないかと予想しました。

 

しかし、当たり前ですが、ある程度のコストをかけて造られたレンズであれば、画像が、大きく破綻することはありませんでした。

 

写真1 EF20-35mm F3.5-4.5で撮影。

 

 

写真2 EF-M18-150mmで撮影。