仰角とオートフォーカス(2)

オートフォーカスのEVレンジについての補足です。

 

Kiss M/M2には、オートフォーカスが合うEVのレンジが次の様に書かれています。

Kiss Mは、-2EVから、Kiss M2は、-4EVから焦点が合うように書かれています。

しかし、よく見ると使っているレンズの明るさが1EV違いますので、差は2EVではなく、1EVです。

 

Kiss M

EV-2~18(常温23℃・ISO 100、EF-M22mm F2 STM使用時)

Kiss M2

EV-4~18(静止画撮影時、F1.4レンズ使用時・中央測距点・ワンショットAF・常温・ISO 100)

 

カメラのパンフレットには、このEVの下限が小さいと暗い所でも焦点が合いやすくなると書かれています。

 

この記載に、間違いはありませんが、実は、暗所でなくとも、このEVの下限が効いてくることがあります。

 

写真1は、逆光ぎみに犬を撮影しています。ここで、使っているカメラはオリンパスのE-PL6ですが、同じ現象は、Kiss M/M2でも起こります。

 

写真1は、左右に分かれていますが、左は現像前の露光補正をしていない画像で、右は露光補正をした画像です。左の画像をみると、被写体の犬の部分が暗くなっています。これが、自動焦点があわない原因です。オリンパスはE-PL6などのペンシリーズの自動焦点にあうEVの範囲を公開していませんが、古いカメラですので、Kiss Mより若干悪い程度だと思います。使っているレンズはF2.0ですので、上記のKiss Mと同じ条件です。

 

つまり、暗所でなくとも、逆光の写真では、自動焦点のEVの下限が効いています。

 

写真2は、写真1と少しだけアングルが違います。この場合には、逆光の割合が弱いので、自動焦点が有効に効いています。

 

あえて、逆光の写真を撮影している理由は、写真2のように、背景に丸ボケをいれてみたかったからです。写真2では、丸ボケは入りましたが、ボケのサイズが小さいため、今一つインパクトがありません。

 

丸ボケは、ボケになる光源を入れないとできませんので、簡単ではありませんが、慣れれば、丸ボケになりそうな光源に気づくようになります。

 

 

 

 

写真2