トーンイコライザーとEVの補足

トーンイコライザーを立ち上げると写真1のように、1EV幅のゾーンが、9本現れ、9EVの幅で調整が可能になります。

しかし、現在のデジカメのダイナミックレンジは、10~14EVあるので、9EVには入りきらないはずです。

そこで、9EVの外側が気になります。

pixlsにこの点の議論が出ていましたので、要点だけをまとめておきます。

「」は、筆者のコメントです。


Q:Tamas_Papp:トーンイコライザー(スライダーとカーブ用)のEV範囲を広げることは可能ですか?-8〜0 EVは、画像にあるHDR範囲を常にカバーするとは限りません。

A:rvietor:その8EVの範囲はマスクの範囲であり、下にある画像の範囲ではありません。マスキングパラメータは、画像のEV範囲に合わせてマスクを調整するのに役立ちます(基本的に、画像の色調値からマスク値へのマッピング

A:elstoc:Filmicは、パイプラインのトーンイコライザーの前にはありません。トーンイコライザーは、パイプラインでの露出の直後に発生します(非常に早い段階で)。

「ここは、勘違いしやすいです。フィルミックRGBで、ダイナミックレンジを圧縮してから、トーンイコライザーと考えがちですが、パイプラインを見ると、それは、できません」

A:priort:複数のインスタンスを使用することもできます…露出を使用してマスクをシフトし、1つのインスタンスを「ハイライト」に使用し、もう1つをシャドウに使用します…次に、マスクを微調整して、各色調範囲で最大の解像度を得ることができます。すべて1つのインスタンスで…これにより、カーブの調整をより微妙に保つことができ、これにより優れた効果が得られることがわかります…

「写真2と写真3に、複数インスタンスのサンプルを示します」

A:aurelienpierre:トーンEQのEV値は、画像の輝度を9つのゾーンに任意に分割することに他なりません。シーンの輝度値を直接参照することはありません。マスクのコントラストと露出補正を使用して、これらの9つのゾーン間で必要に応じてシーンの輝度範囲を分散します。

A:Tamas_Papp:マニュアルを読み直して、これは正しく説明されていますが、ここでEVをユニットとして使用することはやや混乱し、スケールはもはや log_2ではないと思います。

A:aurelienpierre:人間の知覚はおおよそ対数的であり(Weber-Fechnerの法則)、対数空間で画像を制御する方が管理しやすいため、スケールlog2(luminance)は別名EVです。また、ゾーンは、EVでも定義されているAnsel AdamsZoneシステムを指します。ただし、制御のみがログで行われ、信号は依然として線形であることに注意してください。ここではmodel-view-controllerパラダイムを使用しているため、GUIに表示されるものがフィルターで処理されているものと1:1であると想定しないでください。


トーンイコライザーインスタンスを追加する説明では、トーンイコライザーの1EVのソーン幅は、一定に読めます。しかし、aurelienpierreさんの指摘を見ると、必ずしも、厳密な1EVではないようです。

  • scene-referred modules for working with HDR images 2021/11/06 pixls

https://discuss.pixls.us/t/scene-referred-modules-for-working-with-hdr-images/27743/11

  • Tone equalizer vs tone curves 2021/09/09 pixls

https://discuss.pixls.us/t/tone-equalizer-vs-tone-curves/26815/17

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写真1

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写真2

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写真3