daktable3.8を日本語モードで使うべきでない理由

darktable3.8では、メニューが日本語表示できるようになりました。

darktable3.2では、日本語表示できましたが、dakrktable3.4と3.6では、日本語表示が出来なくなり、英語表示で使っていました。 darktable3.8になって、1か月ほど日本語表示でつかって来ましたが、結局、英語表示に戻しました。

今回は、その理由を説明します。

写真1は、プリファレンスで、使用言語を設定するところです。ここを変更するとメニューに表示される言語が変更できます。 ただし、変更したあと、いったん、darktableを終了して、再起動する必要があります。

写真2は、英語モードで、モジュール検索をしているところです。

darktable3.8では、クイックアクセスパネルが改善され、フィルミックRGBが追加されました。これで、使用頻度の高いモジュールの大半は、クイックアクセスパネルから使うことができるようになりました。 とはいえ、ゾーンシステムを実現するトーンイコライザーは、クイックアクセスパネルには、含まれていません。

モジュールグループから、トーンイコライザーを探すこともできますが、便利な方法は、モジュール検索機能です。

写真2のように、検索窓に、「to」といれると、モジュール名の頭が「to」で始まるモジュールを表示してくれます。 これがローマ字入力の日本語ですと、「トーン」とローマ字で入れて、文字を確定しないと検索が始まりません。この方法では、ストローク数がトンデモなく増えてしまい、耐えられなくなって、英語モードにもどしました。 darktable3.8のマニュアルも、日本語版はありませんので、その点からも、英語の方が便利です。

次に、トーンイコライザーの必要な例を示します。

写真3は、水面と空が写っている風景です。この場合、光源の空は明るくなり、水面は一段暗くなります。フイルムカメラ時代であれば、上半分だけ色がついたフィルターを調整して露光のずれを調整していました。 darktableでは、トーンイコライザーで、同じことができます。

まず、トーンイコライザーインスタンスの複製をつくって、トーンイコライザーを2つにします。

次に描画マスクで、グラデーションフィルターを使い、1つのインスタンスは、空の部分を、もうひとつのインスタンスは、水面の部分を担当するように、割り当てます。

写真3は、空の部分を担当するインスタンスのマスクです。

写真4は、空の部分の露光をトーンイコライザーで調整しています。

写真5は、水の部分を担当するインスタンスのマスクです。

写真6は、空の部分と、水の部分別々のトーンイコライザーインスタンスで調整しています。

写真7は、同じ画像を1つのトーンイコライザーで調整しています。

写真6と写真7を比べると、写真6の水面は明るく、空との露光のバランスがとれています。

このように、トーンイコライザーは、風景写真の編集には、必須のツールですが、日本語表示であると、極めて、使いにくくなってしまいます。

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写真1

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写真2

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写真3

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写真4

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写真5

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写真6

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写真7