ウェーブレットを極める(5)

レタッチツールの続きです。

前回は、写真1の1の説明でした。今回は、2.を、攻略します。

マニュアルの該当する部分は以下です。

  • ~マージ merge from

この設定により、最も粗いスケール(残像を除く)から選択したスケールまで、グループ内の複数の連続するスケールに単一の編集を適用できます。たとえば、「~マージ」が3に設定され、最大スケールが5の場合、スケール5に追加されたすべての編集はスケール3、4、および5に適用されます。スケール4に追加された編集は、スケール3および4、スケール3に追加された編集は、スケール3にのみ適用されます。 ~マージ merge from を0に設定すると、マージは無効になり、すべての編集は、それらが定義されているスケールにのみ適用されます。 ~マージmerge from を使用可能な最大スケール(この例では5)に設定すると、マージも無効になります。

理解のポイントは、図1です。

マージ範囲が、3、4、5スケールの場合の例です。

スケール5を編集すると、同じ編集が、スケール3とスケール4にも適用されます。

スケール4を編集すると、同じ編集が、スケール3にも適用されます。

スケール3を編集すると、同じ編集は、他のスケールには適用されません。

写真2は、スケール4の画像です。

写真3は、スケール5の画像です。

写真4は、スケール6の画像です。

写真5では、スケール6で、ヒールhealで、ほくろを修正しています。ここでは、マージ範囲は、スケール4,スケール5、スケール6に設定されています。つまり、スケール6の編集が、スケール5とスケール4にも、適用されているはずです。

写真6では、スケール5を、表示していますが、スケール6と同じ編集が適用されたかはわかりません。少なくとも、同じマスクが表示されている訳ではありません。

写真7は、レタッチ後の合成画像です。

写真8では、マージ範囲をスケール6だけに、限定しています。

写真7と写真8のほくろの部分(赤い丸)を比べると、写真7のほうが、スムーズになっています。これから、写真7では、スケール5とスケール4にも、同じ編集が適用されたことがわかります。

 

           merge_from
              v
  0   1   2   3   4   5   scale
              <-------o   scale 5 edits
              <---o       scale 4 edits
              o           scale 3 edits
          o               scale 2 edits
      o                   scale 1 edits

図1 

 

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写真1

 

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写真2

 

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写真3

 

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写真4

 

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写真5

 

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写真6

 

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写真7

 

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写真8

 

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