ワクチンはバイクで運んではいけない?

厚生労働省が、ガイドラインを改定して、コロナウィルスのワクチンはバイク運んではいけないとしたようです。

あんまりなので、コメントをかいておきます。

先日、「アルゴリズム・実装可能性と行政」で、アイデアは、アルゴリズム、実装とセットでなければいけないというが、計算論的思考の共通認識であると書きました。

問題は、車でワクチンを運ばなければ、ワクチンが痛むから、バイクはだめだそうです。

恐らく、現場で、ワクチンを車でなく、バイクで運ぶ場合は、自動車が入っていけないか、渋滞で、自動車が動かない場合と思われます。自動車で簡単にいけるところにわざわざバイクでワクチンをはこぶ自治体はないと思われます。

そうしますと、「ワクチンはバイク運んではいけない」という指示は、それ(バイク以外で運搬する方法)を実装する手段を欠いています。

つまり、計算論的思考では、無責任でいってはいけない発言です。

そもそも、ワクチンの運搬をどうするかは、自治体職員と製薬会社の間で、相談してベストな手段を決めるはずです。ファイザーは、バイク便を推奨していないようですが、バイクを使うか否かは、ファイザーの出先と、自治体で決めるべきものです。バイクにも、お蕎麦屋さんやピザハットのバイクのように振動防止のついたものもあり、一概には言えないはずです。自治体職員の能力が低くて信頼できないのであれば、厚生労働省の職員が出向いて、補助すべきです。

2011年の東北大震災の時の被災で、東北の被災県の職員は、一時的に人手不足になりました。その際には、国の職員や、被災していない県の職員が、サポートに入っています。

今回のワクチンの量は限られていますから、ハイリスクな自治体を優先して、接種するはずです。であれば、サポート部隊を編成することは可能です。

結局、COCOAデバッグや、ワクチンの入手など肝心なことをおろそかにして、簡単などうでもいいことに、労力を割いている実態が見えています。