影絵とライトアップの編集(1)
影絵の編集方針は、ちょっと変わっていて、黒い部分は、できるだけ暗くして、明るい部分に、情報を集中します。ある意味では、ベースカーブに近い発想とも思われます。この方針は、影絵以外の、夜間のライトアップにも、共通します。つまり、編集のポイントは次の2点です。
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黒い影の部分を、できるだけ暗くする。
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明るい部分は目立つ方が良いが、できるだけ中間トーンを詰め込みたい。
モジュールの説明
次の4つがあります。
順番に説明します。
フィルミックRGBを使う
写真1のように、フィルミックRGBで、明暗のコントラストを強めるには、sceneタブの「白の相対露出」と「黒の相対露出」を明暗が大きくなるように、スライダーを動かします。
フィルミックRGBで、明暗のコントラストを強めるには、lookタブで、ダイナミックレンジを調整することもできます。しかし、lookタブでダイナミックレンジを狭くすると、明暗のコントラストは強くなりますが、細部の色が飛んでしまいます。写真2は、lookタブで、ダイナミックレンジが広い場合で、カーブが直線に近づき、背景の竹林とウサギの白い線についている色が再現されています。写真3は、lookタブで、ダイナミックレンジが狭い場合で、カーブがS字型に近づき、明暗のコントラストは強くなっていますが、竹林とウサギの白い線の色がとんでいます。ですから、lookタブで、明暗のコントラストは強くする方法は、お薦めできません。
なお、変換曲線にオレンジ色の線が少し出ますが、この部分は、意図的に、黒飛びさせている部分に相当するので、ここでは、気にしていません。
トーンイコライザーを使う
写真4は、トーンイコライザーで、明暗のコントラストを強くしています。暗い部分のマイナスを増加させ、明るい部分のプラスを増やす方向で、スライダーを動かします。比べると、フィルミックRGBの方が、トーンイコライザーより、色再現が良いと思われます。
次回は、残りの2つのモジュールを検討します。