日本国土開発株式会社 つくば未来センター~つくば市とその周辺の風景写真案内(305)

日本国土開発株式会社 つくば未来センター

日本国土開発株式会社 つくば未来センターは、みどり野の南に位置します。建物の裏には西谷田川の支流が流れていて、川の向こうはつくばみらい市です。つくば未来センターは、2019年7月5日にオープニングし、2020年度グッドデザイン賞を受賞しています。設計は、日本国土開発株式会社一級建築士事務所が行っています。プロデューサーは、清水一夫で、デザイナーは、米岡真奈美です。

グッドデザイン賞のHPから「経緯とその成果」を引用します。


3.7haの敷地に建つ研究施設群の「顔」となるデザインを目指しました。外観はメガフレームにガラス張りの建築物を内包させたシンプルなデザインとしながら、3層からなる建物内部も天井のない開放的でシンプルなデザインを施し、新たな事業にも柔軟に対応できる可変空間を実現しています。仕切りのないオープンな事務室は自然光と照明制御を組合せ、天井を開放的にしながら(高さ4.32メートル)人にやさしい床吹出空調を採用し、省エネと執務環境の向上の両立を図っています。研究室は設備の更新や変更を容易にしています。 他にも、CFT構造を採用した大スパン構造、地中熱ヒートポンプ+輻射熱冷暖房システム、クール・ヒートトレンチなど様々な保有技術を採用し、それらをモニタリングしながら建物自身が技術開発の「実験場」としての機能を担っています。これら様々な環境配慮が認められ、CASBEE「Sランク」を取得しました。


グッドデザイン賞のHPで見るつくば未来センターの写真と、今回掲載した写真はイメージが大きく異なります。HPの写真をチェックしたところ、アオリ補正はなされているようです。おそらく、HPの写真は、24㎜で近寄って撮影したものと思われます。建物の形がひずんでいます。

写真1が、全景です。

写真2と写真3が、全面のガラスを異なった角度から見たものです。写真3には、電気自動車の充電スタンドが写っています。仕切りのないワンフロアの空間のようです。

2015年グッドデザイン賞受賞の「アーティザナル(artisanale)~つくば市とその周辺の風景写真案内(291)」といい、このつくば未来センターといい、筆者には、最近のグッドデザイン賞の視点に違和感があります。最近では、3Dプリンターで家を建てると、コストは1/3になるといわれています。最近のグッドデザイン賞受賞の建物は、未来の建築を代表しているのではなく、昔のレガシーに載っている気がしてなりません。改良はされていますが、ブレークスルーは感じられません。似たような、デザインの建物は、既に、紹介している気がします。

これは、日本国土開発株式会社ではないのですが、3年くらい前に、中堅の建設会社の人が、学生の求人にきていたことがあったので、あと何年くらいは、今の仕事の仕方が続くと思いますかときいたところ、25年という返事でした。筆者は、あと10年くらいで、建築ロボットと3Dプリンタの世界になると思っているので、この返事には、正直、驚きました。技術の普及では、量産効果とコストダウンが効きます。キーとなる技術は自動運転電気自動車です。これが普及すると、転用できる部品や技術が多数出て、波及効果で、世の中は加速度的に変化すると予想しています。

 

https://www.g-mark.org/award/describe/50921

 

f:id:computer_philosopher:20210201192825j:plain

写真1 日本国土開発株式会社 つくば未来センター

 

 

f:id:computer_philosopher:20210201192845j:plain

写真2 日本国土開発株式会社 つくば未来センター

 

 

f:id:computer_philosopher:20210201192904j:plain

写真3 日本国土開発株式会社 つくば未来センター