カラーバランスで紅葉の編集(3)

今回も、「カラーバランスで紅葉を編集」の続きで、サンプル画像を変えています。

最近使っているレンズはオリンパスの25㎜F1.8なので、最初に、このレンズの特性を見てみます。このレンズは、オリンパスペン(PL6)につけて使っています。このカメラとレンズを使っている理由は、犬の散歩の時に持ち歩いて、第1に、犬を撮ること、第2に、風景を撮ることが目的です。このため、自動焦点は、C-AFモードで使います。位相差のフォーカスがついたサイズの大きな上位機種に比べると、焦点が合う確率は半分くらいです。PL6には一応、瞳フォーカスはついていますが、人間用でペットには対応していませんし、あまり、性能はよくありません。犬の散歩ですから、左手は常に、リードを持っていて、カメラは右手だけになります。PL-6にこのレンズですと軽いので、カメラをすぐに、地面すれすれの高さに設定することができます。犬はチワワで小さいので、カメラの位置を下げることが必須になります。この使い方は、サイズの大きな上級機では困難です。

 

PL6は入門機なので、上級機のようにカスタムモード設定はできません。犬を撮影する時には、絞り優先でF1.8にしています。風景を撮影するときには、シャッター速度優先モードか、プログラムモードを使うことになります。光源の明るさが変化しない場合には、シャッター速度優先モードで、絞りを調整できますが、普通は、光源が変化するので、プログラムモードの方が使いやすいです。風景写真の鉄則である絞りF8(フルサイズではF11)にはできませんが、その点は目をつぶることになります。

サンプル画像は、ISO200,F5.0,1/640secです。前回のサンプルと同じ地点ですが、画角が前回は換算30㎜、今回は換算50㎜と違います。

写真1がサンプル画像です。このレンズは柔らかく写るといわれています。「柔らかい」とか「とろとろ」とか言う人が多いのですが、今ひとつイメージがはっきりしませんでした。しかし、あえて言えば、ソフトフォーカスレンズになる一歩手前のような表現といった方がわかりやすい気がします。

写真2は、写真1をコントラストイコライザーで細部を強調(sharpen)して、ノイズ削減しています。

写真3は、写真2をカラーバランスでoutput saturationをプラスにして色合いを強めています。

写真4は、写真3をローカルコントラストで強調しています。

写真4は、確かに、写真1に比べればくっきりしています。前々回の写真を次の写真5にのせています。

写真5は、カラーバランスで紅葉の編集(1)の写真4です。

写真6は、比較のために、パナソニックの25㎜F1.4のレンズで撮影したもので、撮影データは、ISO200、F3.5、1/400secです。写真4や写真5と同じように細部強調の処理をかけています。この日だけが曇りでしたので、まったく同じ条件にはなりませんが、レンズの違いはわかると思います。カメラは、PL6で、同じです。色乗りが悪いのは、曇りのためです。

写真4、写真5、写真6ともに細部をくっきりさせる処理をしたのですが、写真の硬さが全く違います。

こうして比べてみると、写真4の違いが際立っています。

写真4の長所は、柔らかい表現なので、細部を強調することは個性を殺しています。そのため、次の写真7では、細部強調をやめています。

写真7は写真1のサンプル画像にレンズ補正をしたのちにカラーバランスでoutput saturationをプラスにして色合いを強めています。

写真8は写真7にソフト化をかけています。こうなると、ほとんど印象派の絵画のノリになります。

 

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写真1 サンプル画像

 

 

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写真2 コントラストイコライザーで細部を強調(sharpen)して、ノイズ削減

 

 

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写真3 カラーバランスでoutput saturationをプラスに

 

 

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写真4 ローカルコントラストを強調

 

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写真5 カラーバランスで紅葉の編集(3)の写真4

 

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写真6 パナソニックのレンズの画像

 

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写真7 レンズ補正をしたのちにカラーバランス

 

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写真8 写真7にソフト化