セキショウ・オフィス・ビル
セキショウはつくば市内にオフィスを2つ持っていますが、共に、栗生明(くりゅう あきら)の設計です。
栗生明+栗生総合計画事務所によれば、このビルの設計意図は次のように、述べられています。
1989年に、この企業の茨城県南地域の拠点として計画され、ビル全体をショールームに見立てて情報の受発信基地とするというコンセプトを基に建てられました。外観は幅員35mを持つ大通りに対し、なるべく長い壁面を作ることで存在感を表現し、外部階段の上部円盤は夜間ライティングされ、昼夜を通じランドマークとなっています。
写真1が、大通りから撮影したオフィスです。確かに、大通り面したデザインは一目でそれとわかるものになっています。ただし、ランドマークになるには、この地点で自動車が止まることが必要です。この交差点の交差交通はあまり大きくないので、自動車は通り過ぎることが多い地点です。ですから、これは、設計の問題ではないのですが、地元で、このビルを覚えている人はあまり多くないと思います。
写真2は、大通りと反対側のアングルです。写真1に比べるとすっきりしています。特に、手前のカーブミラーと標識の後ろの建物の壁面には、窓がありません。これは、写真1の信号機の後ろに見える壁面と対になる壁面です。この部分は、将来、ビルが建設されて、見えなくなることを織り込んでデザインしていると思われます。
駐車場は、写真1,2には写っていません。周囲に分散して駐車場が設けられています。おそらく、1989年の設計時には、駐車場はあまり、意識されていなかったと思われます。1992年のアネックスでは、大きな駐車スペースが準備されています。オフィス・ビルはアネックスに比べると、規模が小さいので、「ショールーム」機能を中心にしたと思われます。
栗生明は、このあと、1994年に常総市のセキショウ・ホンダスクエアーも設計しています。
また、セキショウ商事の本社は下館にあり、三上晴久・株式会社三上建築事務所が設計した下館オフィスは、1996年のグッドデザイン賞を受賞しています。セキショウ・オフィス・ビル・アネックスのグッドデザイン賞の受賞が1995年なので、セキショウ商事としては、グッドデザイン賞の連続受賞になります。
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栗生明+栗生総合計画事務所
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関彰商事つくばビル
http://kuryu.com/projects_completion_sekisho_tsukuba_J.html
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栗生明 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%97%E7%94%9F%E6%98%8E
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関彰商事
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GOOD DESIGN AWARD 1996
https://www.g-mark.org/award/describe/23399