なないろこまち～つくば市とその周辺の風景写真案内（５３３）

なないろこまちは、つくば市西大沼にある「産婦人科＋小児科＋皮膚科＋産後院＋カフェ＋託児所＋コミュニティホール＋広場」です。

2007～2009年に、なないろレディースクリニックが開院しています。

その後、2018年から2021年かけて、「なないろこまち」として、複数の施設が供用開始しています。

設計はすべて、黒田潤三アトリエです。

黒田潤三アトリエのHPでは、「なないろこまち」について、次のように書かれています。

主要用途：診療所（産婦人科）_ホール、カフェ、小児科他場所：茨城県つくば市アートﾌﾞディレクション：黒田潤三建築設計、監理：黒田潤三アトリエ設計協力：アトリエフィッシュ(コミュニティ棟）構造：長谷川大輔構造計画施工：小林建設株式会社（ホール、カフェ）写真：太田拓実、黒田潤三設計年：2019.12

この中で、理解できない点は、設計年です。2018年から、開院していますので、この数字は、最終設計年で、かつ、なないろもあバースクリニック（改築）、移転後のなないろスキンクリニックが含まれないと考えないと、理解できません。

複数の医療機関が入った医療ビルは、つくば市内にも、つくばシティアビルなどがあります。

しかし、「なないろこまち」は、外来部分はすべて１Fにあり、最大でも３Fです。これだけエリアに、平屋に近い医療機関がまとまっている例は少ないです。しかも、設計は、全て、黒田潤三アトリエです。

写真１は、「なないろこまち」の案内板です。この地図は古いです。

なないろスキンクリニックは、地図の左端（P2の左）に移転しています。

なないろアネックス産前産後院は、なないろもあバースクリニックに替っています。

写真２は、こまちホール（左）と「ナチュカフェなないろ店」（右）です。

写真３は、手前が、外来棟で、奥に、こまちホールが見えます。

写真４は、写真３と同じ対象物を、道路沿いに見たアングルです。

写真５は、左がスタッフ棟で、右が入院棟です。

全体に、デザインには遊びがあります。一方では、統一性が弱い感じもします。

典型的な例は、写真５のスタッフ棟の窓の配置です。

ベートーベンが、最後の弦楽四重奏に書いた落書き

「かくあらねばならないのか？かくあらねばならぬ！かくあらねばならないのだ！

Muß es sein? Es muß sein! Es muß sein! 」

を思い出してみれば、ここの窓だけが乱れているように見えてしまいます。

とはいえ、つくば市内の最近の建築の中では、アステラス製薬と並んで、一見の価値があると思います。