地域振興のためのスマホ写真活用(1)

「地域振興のための写真撮影と画像処理」で、観光振興のための写真活用のノウハウの基本はお伝えしたとおもうのですが、時間が経ったら、次の見落とした切り口があることに気づきました。

  • スマホの活用

  • テーマの掘り起こし方法

  • 顔写真の探索

順次説明します。

スマホの活用

筆者はコンデジからカメラを初めて、現在、コンデジまたは、小型のレンズ交換式カメラを使っています。

なので、スマホよりもコンデジを使う機会が多いです。シリーズでは、スマホでも、コンデジでも扱える範囲を目指しましたが、実際に利用した機材はコンデジです。しかし、現在の利用者の圧倒的に多いのは、スマホです。ですので、読者の利便性を考えるのであれば、スマホを中心にすべきだと思いました。

テーマの堀り起こし方法

観光も最初の時には、有名な名所にいって、自撮りで記念写真を撮ったりします。現在、このレベルの観光情報は、ガイドブックを初めてとして、あふれています。所得水準が上がって、はじめて海外旅行ができるようになると、一番有名な観光名所にとりあえずいって、写真をとるようになります。問題は、その次のステップの観光客を呼び込む情報が足りないといことです。

英文の観光雑誌のリストを見ていますと、主戦場は、細分化しています。

歴史好き、バックパッカー、サイクリング、釣り、クルージング、食べ歩きなどなど、テーマを決めて、それをキーに旅行する人が多いのです。現在、テーマごとの観光情報が入手しやすいのは、桜、紅葉、城などに限定されています。映画のロケ地は観光客の呼び込みに有効であるとして、最近では、比較的新しい映画の情報が、利用されていますが、これは、どちらかというとオーバーツーリズムを引き起こして問題になっています。

安定的な観光経営をするには、人数が稼げなくとも、細く長く来る顧客をつかむことが重要です。滞在期間が長く、単価が極端に安くない顧客をつかむことが大切です。このためには、テーマの掘り起こしが不可欠と思われます。例えば、どこの市町村にも、古民家はあると思いますが、特定の古民家を単独で紹介している事例が多く、一貫したテーマになっていないことがほとんどです。

テーマを掘り起こした場合に、テーマが分化すれば、するほど、興味のある対象者の数は限定されます。ですから、欲を言えば、全世界を対象にするために英語で、情報発信することが必要になります。しかし、始まる前からハードルを高くすると、動きださなくなるので、その前に、日本語で、できるところまで、進めるのがよいと思われます。

これらの情報は個別に探せば、だれかのブログに書かれていたり、パンフレットにのっていたり、ウィペディアにあったり、どこかに情報が存在することが多いです。ただし、それらの情報をテーマごとにまとめて、整理しないと観光資源としての価値が生まれないのです。

とはいえ、テーマの堀り起こし方は、テーマの数だけあり、一般公式はないとおもいますので、ケーススタディを論じたらよいと思います。

なお、注意したいのは、ケーススタディで利用可能な部分は、その過程だけであるという点です。

ケーススタディが、間違って利用されている例は非常に多いです。

顔写真の探索

筆者は、ストリートフォトグラファーも時々しているのですが、ある街を1枚の写真で代表できるような写真は街の「顔写真」であると考えています。こうした「顔写真」がないパンフレットが多いと思います。これは、他の観光地との差別化には、必須の条件と考えます。

スマホの活用

さて、積み残しの3つのうち、まずは、スマホの活用について、これから、連載で記事を書いてみます。

スマホの写真の転送

スマホで撮った写真をスマホの中で編集したり、インスタグラムにあげる方法もあります。しかし、ここでは、前回の「地域振興のための写真撮影と画像処理」シリーズと同じように、HPを作ったり、パンフレットを作ったりすることを目的として、いったんパソコンで編集する場合を考えます。

スマホからパソコンに画像データを送り方法には次があります。

  1. クラウドサービスを使う

  2. SDまたは、MicroSDを介して、データを受け渡しする。

  3. スマホをパソコンの外部ドライブとして認識させて、データを転送する。

今まで、3.を使っていたのですが、かなり無理をしている感じでした。例えば、スマホをいった接続して、外して、再度つなぎなおす場合には、パソコンを再起動しないと不安がありました。

なので、1.か、2.がよいと思います。

クラウドによるファイル転送

ここでは、1.を紹介します。

筆者は、ディスクトップパソコンとノートパソコンを併用しているため、作業データは、マイクロソフトクラウドサービスであるOneDriveを使っています。

スマホはアンドロイドなので、GoogleDriveを使う方法もありますが、ここでは、スマホにもOneDriveをインストールしてみます。

スマホでGooglePlayからOneDriveをインストールします。

カメラの写真を自動転送モードにしておきます。

スマホWifiモードでの接続をONにしておきます。

OneDriveの認証を確認しておきます。

これで、画像は、パソコンのOneDriveの「ピクチャ」フォルダの中の「カメラロール」フォルダにコピーされます。

クラウドサービスのOneDriveは1台目にOneDriveを設定したメインのコンピュータと2台目以降では、OneDriveの扱い使いがデフォルトでは違います。OneDriveはメインコンピュータの特定のフォルダと同期がとられています。2台目以降はファイル転送による同期ですので、転送が終わるまでドライブのファイルが使えません。スマホとOneDriveはWifiでつなぐ設定にしています。これですと、撮影時点では、転送はおこなわれません。Wifiのつながる環境になって初めて転送が始まります。画像ファイルはサイズが大きいので、転送には、数十秒くらいの時間がかかります。

メインコンピュータのように、リアルタイムで、同期がはかれると便利ですが、OneDriveのフォルダを削除すると同期がとられているメインコンピュータのフォルダも削除されてしまいます。筆者はOneDriveの容量を減らそうとして、間違って、メインコンピュータのフォルダを削除してしました。

SDまたは、MicroSD

こうした手続きが不満であれば、2.を使ってください。スマホのコネクターはMicro USBのBタイプかCタイプです。Cタイプが新しく、表裏の向きがありません。100年ショップでBタイプに接続できるSDまたはmicroSDのリーダーを売っています。これには、USBもついているので、同じリーダーを差し替えれば、パソコンにファイルを移動させられます。今のところCタイプは見当たりませんでした。BタイプとCタイプの変換アダプターも売っているので、これを使えば、Cタイプのスマホでもリーダーを利用できます。

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SD,MicroSDカードリーダー



 

次回からの進め方

スマホの活用については、実際の機材をつかって、実験と検証を行いたいと思います。

カメラの活用本は多いですが、スマホの活用本はiPhoneしか見当たりません。

しかし、andoroidのスマホの利用者も多いと思われます。

ですので、アンドロイドスマホのカメラ利用術は、ニーズがあるのに情報がかけている部分と思われます。

筆者の使っているスマホソニーXperia-XZsです。2017年発売の機種なので、発売から、既に、2年以上たっています。これより新型のより性能のよいスマホを使われている方も多いと思います。機種が違うと、性能が違うので、ここで書くことが、そのまま当てはまるわけではありません。

しかし、

  • 手順を示しますので、ご自分でテストして検証してみることができます。

  • スマホのカメラのセンサーの半分以上はソノー性なので、結果が大きく変わることはないと思われます。

  • 機種、センサー、ソフトにより違いは生じますが、定性的な傾向は使えると予想します。

 

今回はdarktaleは使いませんでした。