おまけ:望遠アタッチメント
アタッチメントの検討は、今回で一段落とします。
偏光、広角、魚眼、マクロ以外に、望遠アタッチメントというものも購入してみました。
スペックは2倍になるというものです。
サンプル1がもとの画像です。
サンプル2が望遠アタッチメントをつけた画像です。
画像の周辺がケラれるのは、トリミングで回避するとしても、ぶれているのはいただけません。
とくに、白い手すりが2重にうつっています。
最初、このアタッチメントの手振れは、スマホを構えているときの手振れが原因だろと考えました。できるだけぶれないように注意してスマホを構えて写真を取り直しました。
サンプル1と2は、3回目のチャレンジの結果です。都合、20枚くらい撮影しましたが、手振れでない写真は1枚もとれませんでした。ですから、このぶれは、おそらく、スマホの手振れ防止機能が干渉して起きているものと思われます。手振れ防止機能をキャンセルする方法はないようなので、ソニーのスマホではこのアタッチメントは使えないという結論になりました。
スマホのよる撮影のまとめ
筆者のスマホには問題が多いことがわかりました。
画質につては、コンデジと比較しても積極的に使う選択肢はないと思います。
ただし、Wifiをつかったクラウドサービスへの自動アップロードは確かに、非常に便利です。
今のカメラには、スマホへの転送機能がありますが、たぶん、本質は、クラウドサービスへのアップロードではないかと思います。
電池消耗は大きくなりますが、パソコンの電源をいれれば、そこにファイルがあるので、転送を意識する必要はありません。
現在、借りもののiPadを返してしまったため、筆者のソニーのスマホ以外に、スマホレベルの撮影機器をもっていません。そこで、今回で、スマホの性能検証に深入りするシリーズはいったんお休みにします。
スマホを買い替えたり、新しいタブレットが手に入った場合には試してみたいと思います。
なお、これからも、スマホをコンデジと併用した地域資源の紹介記事は続けます。
「スマホと使わない場合には、何を使うか?」
これが、現在、一番悩ましい問題になります。現状は
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ともかく簡単に撮りたい場合、撮影していることを周りに気づかれたくない場合、やはり、スマホを使っています。ここで、連載して、スマホの使い方が慣れたので、以前より失敗する確率が劇的に減りました。
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ともかく、安定した画質で撮りたい場合、fuifilmのXF10を使っています。固定焦点でF2.8です。実売5万円以下、あたらしいASP-Cサイズセンサー、どんなカバンにも入る小型のボディはこれしかありません。手振れと焦点の迷いが時々起こります。予算があれば、リコーの競合機の方がよいと思われます。ともかく、これより大きなカメラを持ち歩くことは、決心がいります。ピントがあって写っている場合には、大きな不満はありません。
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望遠で鳥をとるとき。最近、犬の散歩の途中で、鳥の撮影に挑戦しています。これは、光学30倍の2.3インチのコンデジで、30倍で使います。30分の散歩で、チャンスは2分程度です。
結局、全て、固定焦点になっています。
結局、何をとるのか決まらないと、次のステップには進めないのだろうと思います。
なぜ、コンデジが売れないか
今回のシリーズで、スマホの画像はよくないと申し上げました。
一般に、「カメラメーカーのコンデジが売れなくなったのは、センサーサーズが同じ2.3インチのスマホに画質で負けたからである」といわれています。そこで、画質の優位を保つために、2.3インチのセンサーサイズのカメラをやめて、1インチサンサーにシフトしたといわれています。
しかし、この仮説を検証するエビデンスはありません。
ここで、比較したように、ソニーのスマホより、コンデジP310の方が画質は良かったです。
2019年にすべてのカメラで一番売れた機種は、COOLPIX A100でした。
これからみると、「画質が良いカメラが売れる」という仮説を検証するエビデンスはありません。
ですから、
「カメラメーカーのコンデジが売れなくなったのは、センサーサーズが同じ2.3インチのスマホに画質で負けたからである」
という仮説も検証されてはいないと思われます。
ソニーのスマホも、WEBに乗せるサイズであれば、合格の画質とは思います。ですが、5年前にコンデジメーカーが達成したので同じレベルの画質にしないのは、どうせ見ないだろうという手抜きを感じるので不満なだけです。
1年くらい前のコンデジの黎明期には、最大のコンデジメーカーは、サンヨーでした。サンヨーは自社ブランドのコンデジはほとんど売れず、もっぱら、カメラメーカーに最安値根帯のコンデジをOEM供給していました。1万円くらいのコンデジは、キャノンもニコンもサンヨーにOEMでラベルとデザインがちょっと違うだけで中のメカは同じでした。
こうした情報は企業秘密に属するので、公開されることが少なく、実体はわかりませんが、A100のスペックをみると、絞りがなく、NDフィルターで代用しているので、OEMの可能性は高いと思われます。これをみると、ズームを除くと、スマホのカメラに似た構造になっています。
「COOLPIX A100」
2016年1月28日発売
2048万画素
4.6-23.0mm(35mm判換算26-130mm相当の撮影画角)
f/3.2-6.5
電磁駆動によるNDフィルター(-2.6AV)選択方式 2(f/3.2、f/8[広角側])
ISO 80~1600、ISO 3200(オート撮影モード時に設定可能)
・先端レンズ面中央から約50cm~∞(広角側)、約80cm~∞(望遠側) ・マクロモード時は先端レンズ面中央から約10cm~∞(広角側)
ついでに、筆者が最近、犬の散布中に鳥の撮影にチャレンジしている古いコンデジS9900のスペックを確認してみました。センサーは小さいですが、絞りがついています。あと、このカメラはGPSと望遠だけと思って購入したのでうが、マクロが寄れるのに驚きました。
持っているカメラにこの時期の機種が多いのは、GPSに対応したカメラが、この前後だけ多く発売されたたためです。
ソニーのスマホのカメラに手を焼いたので、新しい機材が入までは、このカメラをリファレンスとして、検討を進めようと思います。後継機種と異なり、RAWがサポートされていない点が不満ですが、あとは大きな差はないでしょう。
COOLPIX S9900
2015年2月26日発売
1676万画素
4.5-135mm(35mm判換算25-750mm相当の撮影画角)
f/3.7-6.4
電磁駆動による3枚羽根虹彩絞り 14(1/6EVステップ)
ISO 125~1600、ISO 3200および6400(P、S、A、Mモード時に設定可能)
・先端レンズ面中央から約50cm~∞(広角側)、約2.0m~∞(望遠側) ・マクロモード時は先端レンズ面中央から約1cm~∞(広角側)
話が、前後しましたが、エビデンスでみれば
「WEBにアップする解像度の写真が、簡単に取れ、転送も用意な、安価なカメラが売れる」ということだろうと思います。
安いOEMを使うようなカメラは利益率が低いので、高いカメラを売りたいという理屈は、製造側の論理であって、購入者側の利便性や満足度とは関係がありませんので、カメラが売れなくて当然と思われます。