シャドウとハイライト・ヘイズ除去(darktable第12回)

基本グループの中のシャドウとハイライトモジュールを使って、第5回と同じような効果をかけてみます。シャドウとハイライトは、シャドウとハイライトの部分のパラメトリックマスクに対して、マスクを指定せずに露出を変化させるモジュールとも考えることができます。

スタイルファイルの使い方とヘイズ除去にもHDR風の画像を作る関連で説明します。

シャドウとハイライト

元のサンプル画像です。全体に露出不足です。

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サンプル画像

 

基本グループから、露光モジュールを起動します。

露光を+1.0EVに変更します。

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露光モジュール

 

露光を変更した結果、全体に明るくなりましたが、影の部分がひとつよく見えません。

そこで、シャドウとハイライトモジュールを使って、シャドウを補正したいと思います。

 

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露光補正画像

 

基本グループから、シャドウとハイライトモジュールを起動します。

プリセットのパラメータは、次です。

 

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シャドウとハイライト その1


 

ここで、シャドウを明るくするために、50.00を66.32に変更します。

 

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シャドウとハイライト その2

 

シャドウの補正結果が次です。影の部分が明るくなりました。

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シャドウ補正画像


 

HDR風画像

darktableにおいて、HDRとは、データビット数のおおきな、ダイナミックレンジの大きな画像をさします。Jpegは8ビットを圧縮しているのでLDRになります。したがって、JpegHDRは存在しないことになります。

一方、市販のカメラや、HDR編集ソフトでは、コントラストの強いjpegHDRといって売り出しています。

darktableにもHDRの編集機能はあるのですが、目指すところは、このようなコントラストの強い画像を作ることではなく、肌色をきれいに再現するといった点に重点が置かれています。

なので、HDR,darktableといってキーワードでググっても、市販のjpegHDRのような情報はえられません。

でうすが、JpegHDR風の画像を得たいという人もいると思います。

これは、本来のHDRからすれば邪道なのですが、シャドウとハイライトを強調するとHDR風の画像をつくることができます。

シャドウとハイライトモジュールで、シャドウの値を87、ハイライトの値を-90にスライダーで画面を見ながら設定しました。

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シャドウとハイライト その3


 

 

出来上がった画像が次です。HDR風になっています。

なお、ここでは、色はいじっていないので、市販のHDRツールのような色の置き換えは行われていません。

色の変換にチャレンジした場合には、スタイルファイルをつかうことができます。

 

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シャドウとハイライトの強調画像

Darktableのスタイルファイルを扱っているdstyle.netにアクセスします。

https://dtstyle.net/

HDR風のスタイルを探します。

ここでは、次のスタイルを試してみます。

HDR Landscape Sunny Blue Sky for Nikon v2

スタイルは、横に、サンプル画像が4枚示され、その下に、ダウンロードアイコンとスタイルファイル名が示されています。

HDR Landscape Sunny Blue Sky for Nikon v2のダウンロードアイコンを選んで、ファイルをダウンロードします。ダウンロードしたファイルは、分かりやすいフォルダにコピーします。ここでは、C:\docにコピーしました。

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スタイルファイルの入手

 

ライトテーブルに戻ります。右パネルのスタイルを開きます。モジュールの下にあるインポートを選びます。

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スタイルファイルの読み込み その1


 

ファイル選択画面になるので、スタイルファイルをコピーしたフォルダを開き、スタイルファイルを選びます。

右下の開くを選んで、ファイルを読み込みます。

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スタイルファイルの読み込み その2

 

ライトテーブルの右パネルのスタイルモジュールに読み込んだスタイル名が表示されれば、スタイルの読み込みは成功です。

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スタイルファイルの読み込み その3

 

ダークルームに戻り、メイン画面の左下にあるスタイルファイルのアイコン(丸3つと三角)をクリックします。

 

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スタイルファイルの読み込み その4

 

読み込んだスタイルファイル一覧が出てくるので、HDR Landscape Sunny Blue Sky for Nikon v2をえらびます。

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スタイルファイルの読み込み その5

 

結果は次です。不自然な感じがしますが、確かに、HDR風です。

このスタイルファイルをつかうのであれば、シャドウとハイライトの操作は不要だったかもしれません。

 

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HDR風スタイルの画像


 

ヘイズ除去

 

ヘイズ除去は、カスミを取り除くツールともいわれます。風景写真であれば、全体が、すっきりした画像になります。シャドウとハイライトによるHDR風画像と組み合わせると、より、HDR風を強調した画像にもなると思います。

以下は、シャドウとハイライトによる強調をしていない画像です。

 

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サンプル画像

ヘイズ除去は補正グループのモジュールです。補正グループに登録されていない場合には、他のモジュールから、登録してください。

ヘイズ除去モジュールを起動します。

 

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ヘイズ除去モジュール


 

強さパラメータは、プリセットの0.50のままで、ヘイズ除去をかけてみました。

 

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ヘイズ除去の結果


 

画像が、すっきりした感じになります。

今回は、以上です。