APS-Cの標準ズームレンズとMFTのズームレンスの周辺の解像度

2023年前半のAPS-Cのカメラのベストセラーは、キヤノンのKissシリーズのR50、R100、KissM2になります。

1)レンズのこと

標準ズームは、15-45mm F3.5-6.3で、RFマウントとFE-Mマウントがありますが、基本的には同じ構成のレンズです。

 

筆者は、キャノンは、FE-Mマウントでレンズをそろえてしまったので、当面は、FE-Mマウントを使い続けることになります。

 

この15-45㎜は、小型ですが、あまり良く写りません。

 

以下のヨドバシカメラの記事にあるように、中央の解像度には。問題がありませんが、周辺が流れます。

 

http://photo.yodobashi.com/canon/lens/efm15-45_f35-63isstm/

 

 

フジフィルムの入門カメラでは、XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZが標準ズームレンズです。

 

このレンズは、コストパフォーマンスが高くて人気があります。

 

デジカメinfoでは、評価記事を紹介しています。

 

まとめは次のように書かれています。

 

「解像力の実写テストで、隅が深度内に入ってないと何度か述べられているので、このレンズは像面の湾曲があるのかもしれませんね。サンプルを見る限りでは、周辺部は若干ソフトですが、小型軽量のキットレンズとしては十分な性能と言ってよさそうです」

 

digicame-info.com

 

キヤノンと同じように、周辺の解像度は重視していません。

 

APS-Cのレンズでは、周辺の解像度はあまり問題にされません。

 

フルサイズになれば、周辺の解像度は、レンズを大きくしなければ、更に、難しくなります。

 

MFTの場合には、センサーがAPS-Cより若干小さくなるので、周辺の解像度の問題は、生じにくくなります。

 

パナソニック12-32mm F3.5-5.6 OISは、2013年に出た古いレンズです。

 

デジカメInfoの評価記事の紹介は以下です。まとめは以下です。

 

 

「12-32mmは非常に小さなレンズにもかかわらず、ズーム全域で開放から解像力が高く、なかなか優秀なレンズですね。隅は若干の甘さが指摘されていますが、Blur Indexを見る限りでは、甘い部分はごくわずかで全く問題はなさそうです」

 

周辺が流れることはありません。

 

digicame-info.com

 

筆者は現在、主に使っているマウントはMFTとEF-Mです。

 

FE-M 15-45mm F3.5-6.3はほとんど使いません。便利ズームの18-150㎜の広角側の方が良く写る気がします。

 

MFTでは、12-32mm F3.5-5.6でもよいのですが、そこまで小型にこだわる必要がない場合には、12-60㎜F2.8-4.0(320g)、または、12-40㎜F2.8(382g)を使います。

400g未満であれば、カメラを片手で持って撮影できます。

 

レンズの周辺の解像度につては、開放でも問題がありませんが、F4からF5.6まで絞ればOKです。

 

XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZの評価は非常に高いので、レンズの周辺の流れは、レンズの味であって、気にすることはないのかも知れませんが、MFTに慣れてしまうと、違和感があります。

 

APS-Cでレンズを小型化するとそのツケは、周辺の画質にきます。

 

レンズは丸いので、周辺の画質が劣化するのは、レンスの基本的な性質ではあります。

 

とはいえ、日の丸構図とまではいいませんが、レンズの中心部に主題がくる構図しか使えなくなります。

 

15-45mm F3.5-6.3がベストセラーの標準ズームレンズなので、多くの人は、レンズの周辺の解像度の低下は気にしていないことになります。

 

次のサイトには、キヤノンの「FE-M 15-45mm F3.5-6.3」とフジフィルムの「XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ」の比較が書かれていて、フジフィルムはEDレンズが2枚入っているので、優れていると指摘しています。

 

EDレンズを安価なレンズに投入したのはパナソニックが最初で、2013年発売の12-32mm F3.5-5.6にも、EDレンズが使われれいます。

 

このレンズの価格は2.3万円です。

 

ryokai-life.com

 

XC15-45mm F3.5-5.6 は、入門レンズXCでは、初代 XC16-50mmF3.5-5.6と2代XC16-50mmF3.5-5.6 OIS IIに続く3代目になります。

 

XC15-45mm F3.5-5.6は、フジフィルムのレンズとしては破格の3.5万円ですが、MFTはセンサーが小さいとはいえ、国産の交換レンズとしては最安値になります。

 

最近は、中華レンズもEDレンズを多投入しているので、侮れなくなっています。

 

写真1は、初代の XC16-50mmF3.5-5.6で撮影しています。

このレンズのMTF曲線は見事ですが、実際の解像度は高くありません。

もちろん、色はご機嫌です。

 

2)カメラの価格

 

XC15-45mm F3.5-5.6はキットで買えば1万円程度で入手できます。

 

問題はカメラの価格です。

 

フジフィルムの現役のキットの最安値は、FUJIFILM X-T30 II XC15-45mmレンズキットで、15.4万円します。

製造完了ですが、アマゾンの在庫であれば、FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-A5レンズキット シルバー X-A5LK-S が、9.1万円で買えます。

 

写真1の XC16-50mmF3.5-5.6は、XA-1のキットレンズで、ズーム2本付で、5万円くらいでした。XーA1のオートフォーカスはダメです。というか、2013年頃のフジフィルムのカメラのオートフォーカスは悲惨でした。

 

価格変化は以下です。

 

XーA1(5万円)=> X-A5(9万円)=> X-T30 II (15万円)

2013年       2018年     2023年

 

iPhoneが円安で高くなったと言われますが、カメラの価格も円安の効果でアップしていると思われます。

 

筆者は、カメラのセンサーの性能には、こだわりません。性能は毎年アップするので、価格がこなれたか、壊れた場合に、入れ替えればよいと考えています。

X-A1を使わない理由は、レンズ性能にあります。拡張ダイナミックレンジは使えると考えていますので、本当は、フジフィルムのカメラは1台は使える状態にしたいと考えています。

 

X-A1がお蔵入りしたあとでは、XF10を使っていました。XF-10は、センサーAPCーSのコンデジです。単焦点のレンズは、よくありません。オートフォーカスは悲惨です。中古の価格はかなり高いです。

 

XF10は、絞りつまみが壊れてしまいました。通常、オートモードが使えれば、絞りつまみが壊れても問題はないのですが、このカメラは、オートモードでは、Jpeg画像しか作りません。

 

そこで、XF-10を修理するか、X-A1に安価でまともなレンズをつけるかの2択になっています。

 

 XC16-50mmF3.5-5.6は、 X-A5に合わせて、設計されたレンズです。

 

富士フィルムは、現在は低価格路線を中止したので、今後は、 XC16-50mmF3.5-5.6のようなレンスは出てこないのかも知れません。

 

 

写真1 XC16-50mmF3.5-5.6