ヒストリースタックのコピー

1)サイドカーファイル

 

darktableの画像編集は、元のRAWファイルに対して、ヒストリーのデータを保存するサイドカーファイルを作成して行います。

 

例えば、元のRAWファイルが次のファイル名の場合を考えます。

 

_DSC7880.ARW

 

この時に、作成されるサイドカーファイルの名前は、以下です。

 

_DSC7880.ARW.xmp

 

Duplicateを使って、ライトルームで、画像をコピーすると、この操作では、RAWファイルはコピーされず、新しいサイドカーファイルが作成されます。

Duplicateを2回使うと、次の名前のサイドカーファイルが作成されます。

 

_DSC7880_01.ARW.xmp

 

_DSC7880_02.ARW.xmp

 

命名規則は、次のXXに、duplicateするごとに、番号が加算される方法です。

 

ファイル名_XX拡張子.xmp

 

2)ヒストリースタックのコピー

 

画像の編集経過は、ヒストリースタックに保存され、サイドカーファイルに保存されます。

 

サイドカーファイルがコピーできれば、ヒストリースタックのコピーができることになります。

 

マニュアルには、次のように書かれています。

 

<==

 

サイドカーファイルをロード

     選択した XMP ファイルから履歴スタックをインポートできるダイアログ ボックスを開きます。 このコピーされた履歴スタックは、1 つまたは複数の画像に貼り付けることができます。

 

    ファイル形式が埋め込みメタデータをサポートしている場合、通常、darktable によってエクスポートされた画像には完全な履歴スタックが含まれます (この機能とその制限の詳細については、エクスポート モジュールを参照してください)。 XMP ファイルの場合と同じ方法で、エクスポートされた画像をサイドカー ファイルとして読み込むことができます。この機能を使用すると、XMP ファイルを誤って紛失または上書きしてしまった場合に、すべてのパラメーター設定を復元できます。必要なのは、ソース イメージ (通常は raw) とエクスポートされたファイルだけです。

 

サイドカーファイルを書く

    選択したすべての画像の XMP サイドカー ファイルを書き込みます。ファイル名は、基になる入力ファイルの名前に「.xmp」を追加することによって生成されます。

 

    デフォルトでは、darktable は、画像を操作して履歴スタックを変更するたびに、サイドカー ファイルを自動的に生成および更新します。 [設定] > [ストレージ] でサイドカー ファイルの自動生成を無効にすることができます。これは、darktable の複数のバージョンを実行している場合 (各バージョンの編集が互いに競合しないようにするため) に役立ちますが、一般的に、この機能を無効にすることはお勧めしません。

 

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2)コメントを編集を再現する方法

 

pixls.usでは、darktableのディスカッションがなされています。

 

ディスカッションは、画像編集に関するものですから、サンプルのRAWファイルと編集例のサイドカーファイルが使われます。

 

次のLost highlights in darktableを例にします。

 

Lost highlights in darktable

https://discuss.pixls.us/t/lost-highlights-in-darktable/29457

 

投稿者は、RAWファイルを提供します。

 

The original RAW:

_DSC7880.ARW (24.2 MB)

 

コメントする人は、Jpeg画像、解説と、サイドカーファイルをアップロードします。

 

次は、アップロードされたサイドカーファイルのファイル名の例です。

 

_DSC7880.ARW_01.xmp (10.1 KB)

 

_DSC7880_02.ARW.xmp (14.3 KB)

 

アップロードされたサイドカーファイルは、サイドカーのファイル命名規則にはかならずしもしたがっていません。

 

最初にRAWファイルをダウンロードして、darktableの画像ファイルの入っているフォルダーにコピーします。

 

コメントの編集を再現した場合には、該当するサイドカーファイルをダウンロードします。

このサイドカーファイルはどこにおいても構いませんが、読みこんだ後は不要になるので、darktableの画像ファイルの入っているフォルダーとば別のtempフォルダーに入れます。

 

写真1は、ライトテーブルで、画像を選択し、load sidecar fileを選択しています。

このあと、ファイル選択ウィンドウが開きますので、読み込みたいサイドカーファイルをしてします。

 

写真2は、選択した画像をダークルームで開いています。

左のパネルのヒストリースタックで、水色の枠で囲んだ部分がサイドカーファイルから読み込まれたヒストリースタックです。

 

このディスカッションでは、写真2の道路の矢印の部分の白飛びの補正が検討内容でした。左の部分は、サイドカーファイルを読み込む前の画像で、右の部分がサイドカーファイルを読み込んだ後の画像です。

 

白飛びは補正されています。

 

ダークルークで、該当する画像のファイル名とサイドカーファイル名は以下です。

 

_DSC7880.ARW 

 

_DSC7880.ARW.xmp

 

読み込んだサイドカーファイルのファイル名に関係なく、サイドカーの内容は、

 

_DSC7880.ARW.xmp

 

にコピーされて、保存されています。

 

つまり、読み込むサイドカーファイルは、一時ファイルにしかなりませんので、ファイル名は、識別可能であれば、何でもかまいません。また、保存先は、tempフォルダーがお薦めです。

 

 

写真1

 

 

写真2