5)続・焦点の話
ガクアジサイの焦点について述べます。
写真1は、上から撮影しています。
Kiss M/M2は、dual pixcelで、位相差で焦点が合いますが、実際には、コントラストと同じように、白いところに焦点を合わせるのは苦手です。
写真1では、ガクアジサイの外側の花びらは白いですが、焦点は花びらではなく、中央のみどり色の部分に合います。
たとえば、写真2は、写真1の焦点のあっている部分を示していますが、白い花びらには、焦点が合っていません。
写真3では、下から見上げるアングルで撮影しています。
ここでは、焦点は、マニュアルで合わせています。
Kiss M/M2では、焦点をマニュアルで合わせると、焦点の合っている部分は、モニターで黄色に色が変わります。ここでは、ガクアジサイの外側の花の花びらの縁に、黄色の色が表示されるように、焦点を設定しました。
写真4は、写真3の焦点のあっている部分を示していますが、やはり、白い花びらには、焦点が合っていません。
モニターで確認したようにはなっていません。
ここでは、背景に、丸ボケを入れましたので、ガクアジサイは、ボケずに、手前のアジサイの葉がボケるように撮影したいのですが、失敗しています。
写真をとる場合には、どのように撮影したいのかというビジョンを明確にすることが大切だと考えています。
ビジョンによって、アングル、絞り、レンズなどの条件を考えることになるからです。
レンズをガクアジサイに近づければ、葉はボケますが、花もボケる可能性が高いです。
葉がかなり手前にあって、花がすこし後ろにあれば、葉はボケて、花はボケない撮影が可能です。
しかし、さらに、背景に丸ボケを入れるとなると、難易度は非常に高くなります。
難易度の高い写真を撮影することは容易ではありませんが、成功すれば、あまり見たことのない、印象深い写真になる可能性があります。