せせらぎ公園(ビオトープ)
今回は、せせらき公園にあるビオトープを紹介します。
最初に、断っておきますが、ビオトープは、1908年に動物学者のフリードリヒ・ダールが論文「生物共同体の研究の基礎と概念」で、科学での学術用語に導入したのを発祥としているといわれています。
その後の河川生態学の進歩によって、現在では、ビオトープは環境に良くない構造物として、否定されています。特に、今世紀に入っても、ビオトープに、こだわっている国は、筆者は、日本くらいしか知りません。
洪水調整池を含む公園は、造園家が設計しますが、河川生態学の知識は、ないようです。氾濫原の基本構造は、写真5(Federal Stream Corridor Restoration Handbook (NEH-653)による)に示すもので、現在の河川生態学では、このデザインを基本にものを考えます。
今回紹介するビオトープは、今世紀に入って、建設されていますので、河川生態学に準じて設計されるべきと考えます。そうなっていませんので、筆者は、ビオトープは、環境にわるいと考えています。
写真1は、下流端から上流を見ています。
写真2は、最上流部です。設計上は、湧水よ思われますが、水はでていませんでした。ポンプで湧水を演出する構造物で、水が出ているケースは、経験的には、2割程度です。電気代の節約、施設の故障、水難事故回避などの理由で、水が止まっているのが普通です。
写真3と写真4は、上流かた下流に向けたアングルで、最下流は、洪水調整池に繋がっています。河畔植生がほとんどないのは、草刈りをしているためと思われます。
写真5の氾濫原の構造は重要です。
公園設計時に設計したのではないとい思いますが、今までの見てきた洪水調整池で、環境が一番良かったのは、第36号調整池です。そこには、水鳥が多数生息していました。
第36号調整池(ひたち野さくら公園下流・牛久市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(279) 2021/01/8
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%AA%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%97