最近は、IC不足で、デジカメが生産できないようです。
人気商品については、予約受付を中止したり、半年待ちになっているようです。
2021/12/21のCAPAを見ると、ヨドバシカメラの売れ筋を見ると、フルサイズセンサーのカメラばかりが、のっていますが、これは特殊で、表1のBCNのランキングでは、12位までで、フルサイズセンサーのカメラは*をつけた3つだけです。
圧倒的に売れているのは、CANON EOS Kiss(APS-C)です。ミラーレスとミラー付きがありますが、特に、売れ筋のミラーレスでは、レンズの選択が限られてしまいます。
筆者は、1世代前のKiss Mを、使っていますが、難点は、レンズの選択が少ないことで、32mmF1.4以外のレンズは、信頼性に欠ける気がします。
筆者は、デジカメの場合、カメラやレンズの価格の違いは、良い画像が撮影できる打率の違いであると考えています。
新しいカメラや、レンズが、発売されると、サンプル画像がWEBに掲載されますが、当たり前ですが、サンプル画像に、写りの悪い写真はありません。
沢山撮影して、失敗を除いて、ベストの写真をサンプル画像に掲載しています。
問題は、良い写真の撮れる打率なのですが、打率のデータは、WEBには載っていません。
スコット・ケルビー氏のデジタルフォト達人への道 1 ~4( 2006年、日本語2011年、英語は現在は第3版)は、デジカメの標準的はテキストで、筆者は、この本で、学習しました。
少なくとも、4冊のボリュームのあるテキストは、ナショナル・ジオグラフィックのシリーズを除けば、これしか思い浮かびません。
この本の出た頃には、フルサイズセンサーのカメラはとんでもなく高価だったので、プロもAPS-Cのカメラ、例えば、nikonのD300(2007年11月23日発売、DXフォーマット)を使っています。
ですから、BCNのランキングのカメラであれば、どれでも、2010年頃のプロ並みの写真が撮影できます。言い換えれば、フイルム時代のカメラと同じ性能があります。
筆者は、写真の出来栄えの6,7割は、カメラではなく、レンズで決まると考えています。
表2は、ヨドバシカメラの交換レンズの売れ筋ランキングです。
表3に、表2をレンズのタイプ別に整理しています。
10万円越えのレンズは、ポートレート用の変則画角の7.「タムロン 35-150mm F/2-2.8」を除けば、全て、カメラメーカー純正レンズです。
俗に大3元と呼ばれる、F2.8 通しのズームレンズは、3.「ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS II」と6.「ニコン NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」の2点だけで、どちらも30万円近くします。
これから、推測されることは、フルサイズセンサーのカメラに、サイドパーティの10万円以下の標準ズーム(1,2,8)をつけるか、14万円のF4の純正の標準ズーム(9,10)つけるかの選択が多く、順位を見れば、前者が圧倒的に多数派です。
更に、便利ズームを選ぶ(5(APS-C),7)選択もあります。
ズームレンズは、センサーが大きくなり、ズームレンジが大きくなるほど、作りにくくなります。また、F値を小さくするためには、レンズ口径を大きくする必要があり、レンズが大きくなります。
価格と画角のスペックからすれば、「タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Eマウント) 575g 71千円」は、夢のレンズでが、当然、無理をしている部分が出てきます。
つまり、現在の交換レンスの売れ筋リストからは、カメラのお金をかけて、レンズはスペックが良くて、安価なものを選ぶという選択方法が見えます。
しかし、これは、レンズ中心に考える方法とは逆のアプローチになっています。
レンズの画角は、概ね、次に分かれます。1)、3)、4)、5)は特殊ですが、プロは、アマチュアの撮れない写真を撮らないと商売になりませんので、通常は、どれかに対応します。
1)広角
2)標準から望遠
3)ポートレート
4)マクロ
5)超望遠(鳥、スポーツ)
スコット・ケルビー氏は、5)のレンズは高価なので、アマチュアには、5)はお薦めしないといっています。
2)のちょっと望遠は、換算200mmまであれば十分です。
3.「ソニー FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 1045g 297千円」は、このレンジで、プロやハイアマが、F2.8 の標準ズームの次に購入していると思われます。
実際に、花のシーズンに、撮影しているプロの機材をみると「70-200mm F2.8」を使っている人が多く見られます。「24-70mm F2.8」より、レンズが一回り大きいのサイズでわかります。
Tomas Sobeks氏は、D7100(2013年3月14日発売、DXフォーマット)を使って、主に、広角の風景写真を撮影しています。
機材は、以下で、10万円以下です。しかし、サンプル写真を見ると写真は、非常に、よく撮れています。
Nikon D7100 - 18-200 mm f/3.5-5.6 VR kit lens(Nikon 2005) 54千円 - 11-16 mm f/2.8 ultrawide zoom(Tokina 2008) 56千円 - 10.5 mm, f/2.8 fish eye(Nikon 2003) 89千円 - 50 mm, f/1.8 prime lens (aka nifty fifty,Nikon1986,2002) 26千円 - 35 mm, f/1.8 prime lens (Nikon) 21千円
Nikonの18-200mmは、便利ズームですが、水準以上の写りをします。KenRockwell.comでは、「Nikon 18-200 vs 28-300 vs 18-300」の比較をしています。
Nikon 18-200mm VR II (DX only, 72mm filters, 19.9oz/565g,2009)
Nikon 18-300mm VR (DX only, 77mm filters, 29.2 oz./828g, 1.5'/0.45m close focus,2012)
Nikon 28-300mm f/3.5-5.6 VR (77mm filters, 28.1 oz./796g, 1.6'/0.5m close focus,2010)
換算ではなく、元の画角で整理すると次になるとKenRockwell氏はいっています。
18㎜、35㎜、85mmでは、すべてのズームはほぼ同じです。
200mmでは、18-200mmがよいです。
300mmでは、18-200mmをトリミングすると、8-200mmは他のレンズよりは劣ります。
Sobeks氏は、KenRockwell氏の評価を参考に、レンズを選定しているようです。
KenRockwell氏のように、レンズを比較しているサイトを国内では、思いつきません。
Sobeks氏は、18-200mmの便利ズーム以外は、f/2.8より明るい広角と標準のレンズを使っています。
f/2.8より明るいよいレンズが、よい写真の基本ですが、売れ筋から、見るとSobeks氏のように、割り切れている人は少ないと感じます。
筆者は、ニコンのAPS-Cに、シグマとタムロンの安価な、f2.8通しのズームを使っていたことがあります。メーカー純正の半額以下でしたが、写りの信頼性は、純正にかなわないと思いました。これは、シグマとタムロンのレンズの性能が悪いという訳ではなく、レンズの性能は、価格相応だということです。サイドパーティでも、タムロン35-150mmのような高価なレンズであれば、十分な性能があると思います。
安価なレンズで性能を求めるのであれば、ズームではなく単焦点レンズになります。
筆者の最近の撮影の半分以上は単焦点レンズですが、桜やコキアの花の時期に、カメラマンが持っているレンズをみると90%以上はズームレンズで、単焦点レンズの愛好者は少ないようです。
表1 デジタル一眼カメラ 集計期間:2021年12月13日~12月19日
CANON EOS Kiss M2 + EF-M15-45㎜ F3.5-6.3 IS STM + EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
*SONY α7 IV ILCE-7M4
CANON EOS Kiss M2 + EF-M15-45㎜ F3.5-6.3 IS STM + EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
CANON EOS Kiss X10 + EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM + EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
CANON EOS kiss X10i + EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM + EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM
*CANON EOS-RP RF24-105mm F4-7.1 IS STM
PANASONIC LUMIX G100 + LUMIX G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.
SONY VLOGCAM ZV-E10 (ボディ)
CANON EOS Kiss M + EF-M15-45㎜ F3.5-6.3 IS STM + EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM
Sony A-6400 + E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS + E 55-210mm F4.5-6.3 OSS
表2 ショッピングサイト「ヨドバシ・ドット・コム」と全国24店舗のヨドバシカメラでの売れ筋を集計した12月上期の「交換レンズ」ランキング。
データ集計期間 : 2021年12月1日~12月15日
タムロン 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Eマウント) 540g 94千円
シグマ 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary (Eマウント) 470g 81千円
タムロン 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD (Eマウント) 1,165g 180千円
タムロン 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Eマウント) 620g (APS-C) (35mm判換算27-450mm相当) 74千円
タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Eマウント) 575g 71千円
シグマ 24-70mm F2.8 DG DN | Art (Eマウント) 830g 100千円
キヤノン RF24-105mm F4L IS USM 700g 140千円
表3 タイプ別の売れ筋(*100千円以上、_純正)
標準ズームF2.8: 1,2,6_*,8
標準ズームF4.0: 9*,10*
便利ズーム: 5(APS-C),7
望遠ズームF2.8: 3_*
ポートレートズーム: 4*
Tomas Sobek Photography My Toolbox
https://tomassobekphotography.co.nz/toolbox.php
- Nikon 18-200 vs 28-300 vs 18-300 KenRockwell.com
https://kenrockwell.com/nikon/comparisons/DX-super-zooms/index.htm
- デジタル一眼カメラ 集計期間:2021年12月13日~12月19日 BCN+R
https://www.bcnretail.com/research/ranking/list/contents_type=41
https://news.yahoo.co.jp/articles/e2c50b9421f21eb77d73121fcb2febe54f0334a8
- 首位交代! ニコンが返り咲きで一眼カメラ売れ筋トップ10は3社の争いに 2021/12/21 CAPA
https://news.yahoo.co.jp/articles/68c3b92f7375b31801b4365e3e37667fb01f60b6
- レンズ売れ筋ランキングは戦国時代! ついにトップへ躍り出たのは10月発売の標準ズーム 2021/12/22 CAPA
https://news.yahoo.co.jp/articles/36cbd1e471d743898a89b7d1bd705219f7317ba1