オリンパスのレンズの行方

オリンパスが、顕微鏡など科学事業を分社化するようです。

デジタルカメラは、既に、分社化しています。

デジタルカメラは、分社化したのですが、筆者の推測では、レンズは、オリンパスから仕入れているのではないかと考えていました。というのは、分社化した後でも、レンズの開発のロードマップに大きな遅れが見られないからです。

よくわからないのは、1枚1枚のガラスレンズの製造と、ガラスレンズを組み立てたカメラの組み立てレンズの2つのレベルがあるからです。

デジタルカメラが、オリンパスの社内にあった時には、ガラスレンズも、組み立てレンズもオリンパスで、作っていました。

分社化の後の分担は、不明ですが、顕微鏡が、オリンパスに残っていたので、ガラスレンズまたは、組み立てレンズは、オリンパスが製造していたと筆者は、推測していました。

顕微鏡も分社化すると、分業は更にわからなくなります。

オリンパス本体では、内視鏡を売っていますので、内視鏡のレンズは必要と思われます。

内視鏡は、このコロナウイルスを受けて、使い捨てが広まっています。使い捨ての内視鏡の場合には、レンズは、プラスチックになる可能性が大きいと思われます。

ギネスブックにのっている、過去に最大数の売り上げを達成したレンズは、富士フィルムレンズ付きフィルム「写るんです」のレンズです。

富士フィルムも、シェアは小さいですが、内視鏡を販売しています。

デジタルカメラの製造も、スマホと同じように、部品を集めて組み立てればよいので、レンズも内製にこだわることはないのかもしれません。

シェアが落ちてしまいましたが、デジカメ製造を続けているメーカーにペンタックスがあります。これも、企業秘密で、漏れ聞くデータしかありませんが、純正レンズでも、トキナやタムロンOEMまたは、共同開発のものが多いようです。カメラのすべてを内製しなければ、売り上げが落ちても、赤字にはなりにくいです。

デジタルカメラのレンズは、今まで、内製する場合が多かった訳ですが、画像センサーは、内製できない場合が多かったので、過去の実態を見ても、全部品で、内製主義が、できていたわけではありません。

パソコンの場合には、部品を組わせて自作できますので、デジタルカメラでも、規格が統一していれば、部品を組み合わせて、自作ができるはずです。

ただし、現在の規格は、緩すぎて、互換性がありません。

オリンパス本体は、画像解析やネットワークに商機を見出しているようなので、今回の分社化は、レンズへの関心が下がったのが理由だと思います。

使い捨て内視鏡が広まれば、それに合わせて、技術開発が進みますので、使い捨てのプラスチックレンズの性能が上がるはずです。

監視カメラの台数も増えていますので、その傾向は強まるでしょう。画像センサーと同じように、レンズも数社の部品メーカーの寡占になるかもしれません。

分社化したオリンパスブランドのレンズを今後、どこで作っていくのか、気にはなりますが、こうしたことが気になるのも、あと数年かもしれません。

  • オリンパス、顕微鏡など祖業の科学事業を分社化 2021/12/27 ロイター

https://news.yahoo.co.jp/articles/2ab1e99b7ac57bb40c1f4f7b017d65c6ac39b313

https://news.yahoo.co.jp/articles/a94649cf8a2876d642b28474899370263d391f59

  • AIサポート機能を備えた内視鏡画像、レポート管理ソフトを発表 2021/12/07 MONO.ist

https://news.yahoo.co.jp/articles/3174dd6dc1355f7be7e28bccf27c3229fc29920e

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC133IH0T11C21A1000000/