トンボ池~つくば市とその周辺の風景写真案内(517)

トンボ池

トンボ池は、つくばみどりの里事業誌には、「宅地緑地」とありますが、この「宅地緑地」は意味不明です。

トンボ池は、カスミ フードスクエア ライフガーデンみどりの店の道路を挟んで反対側にあります。

カスミ フードスクエア ライフガーデンみどりの店の有料駐車場~つくば市とその周辺の風景写真案内(486) 2021/08/03

トンボ池というのは、普通に考えれば池の名称と思われますが、このエリア(写真1の「宅地緑地」のトンボ池)には、池が2つあります。ここでは、仮に、上流側を、上池、下流側を下池と呼ぶことにします。

みどりの地区は、地理院地図でみると、平地林と畑の混在しているエリアでしたが、宅地開発によって、平地林は、伐採され、現在残っているエリアはトンボ池だけです。トンボ池の2021年9月現在の土地利用計画上の扱いはよくわかりません。

2016年のつくば市緑の基本計画は次のように書かれています。


新たに整備する緑の拠点の整備の考え方  

緑の拠点 整備の考え方

萱丸源流の森 トンボなどの生き物の生息に配慮した緑地の整備


隣接する、源流の森公園の供用開始は2008年4月1日です。源流の森公園は街区公園であって、周辺の緑地は、トンボ池になります。

2019/04/26の茨城つくばーみどりの日々には、「とんぼ池が整備されます」と、書かれていて、トンボ公園の周辺整備として名前の入っていない街区公園の標識の写真が出ています。

しかし、2021/04/01現在のつくば市都市公園一覧をみるとみどりの地区で供用された一番新しい公園は、みどりの中央公園で、供用開始は、2019/3/22です。つまり、2019/04/26に供用された公園は、みどりの地区にはありません。

WEBを見ると、トンボ池周辺も、他の公園と同じように、木を切って、芝生にしてほしいという要望が多く見られます。これは、緑の基本計画が間違っているためにおこる誤解です。緑の基本計画の緑の回廊は、生態学の回廊ではありません。生態学の回廊はストリームコリドー(回廊)です。緑の基本計画に従って、環境破壊がおきています。現在の都市計画は、住宅供給に失敗してきていると評価されることがあります。環境面の問題が指摘されることは少ないですが、実際には、大きな問題を抱えています。みどりの地区では、西谷田川は、改修によって河畔植生が失われました。

写真2は、上池です。水面は見えません。つまり、池に流入する水が減って、浅くなっていると思われます。なお、Google Mapでみると、上池をトンボ池と呼んでいるようにみえます。

写真3と写真4は、下池です。写真4が下流端で、谷津を堤防で仕切って、池を作っています。下池は水量が多いですが、河畔植生の状態がよくありません。右岸はともかく、左岸には、水辺には、木がありません。

この点では、上池の方が、日影が多く、河畔植生はよいですが、何分にも水量が減っています。

Google Mapで見る池の大きさの半分以下ではないでしょうか。

 

f:id:computer_philosopher:20210902234857j:plain

写真1 つくばみどりの里事業誌

 

f:id:computer_philosopher:20210902234924j:plain

写真2 トンボ池(上池)

 

f:id:computer_philosopher:20210902234943j:plain

写真3 トンボ池(下池)

 

f:id:computer_philosopher:20210902235003j:plain

写真4 トンボ池(下池)

 

つくばみどりの里事業誌

https://www.ur-net.go.jp/takuchi/archive/lrmhph00000110wa-att/kayamaru.pdf

つくば市緑の基本計画 改訂版 2016/03 3章

https://www.city.tsukuba.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/697/midori3.pdf

とんぼ池が整備されます 2019/04/26 茨城つくば  みどりのの日々

http://txmidorino.tsukuba.ch/e326443.html

 

前の記事

片田わんぱく公園~つくば市とその周辺の風景写真案内(516) 2021/09/02

次の記事

観察の森公園~つくば市とその周辺の風景写真案内(518) 2021/09/04