観察の森公園
観察の森公園は、街区公園です。供用開始は、2008年4月1日です。
例によって、みどりの地区の街区公園は、「〇〇の森公園」という名称が、多いですが、その場合の「森」には、ほとんどの場合、木があるという意味はないようです。
ところが、観察の森公園に隣接して、森があります。
2016年9月のつくばみどりの里事業誌(写真1)には、森のエリアは、民有緑地と書かれていて、街区公園ではないことがわかります。
つくば新聞のつくば市の公園には、次の様に書かれていて、案内版の写真も写っていますが、2021年9月現在、案内板はありません。
みどりの市民緑地 観察の森公園脇(北側)にある緑地。短いながら遊歩道がある。 つくば市みどりの1-52。
2016年3月の「つくば市緑の基本計画」の第2章では、
つくば市都市公園一覧には、都市緑地法による市民緑地 として、 「葛城ふれあいの森(一部)」と 「 みどりの市民緑地 」の合計0.72haがあげられています。
ところが、つくば市都市公園一覧を見ると、次のようになっています。
■その他の緑地一覧(都市緑地以外) 令和3年4月1日現在
名称 面積(m2) 備考
みどりの市民緑地 5148.50 H30(2018)解約
葛城ふれあいの森(市民緑地) 2142.49 平成26年(2014)度中に告示予定
この2つを合わせると、7226.02m2になり、 「つくば市緑の基本計画」の0.72haに一致します。
つまり、2か所とも解約されています。2019年9月時点で、つくば市内の市民緑地は、「ソシエルみどりの ファームプレイス(468.19m2)」だけですが、これは名前から見るように、市民農園のようです。
というわけで、離接する森は、いつでも開発可能の状態と思われます。
写真2は、観察の森公園の標識です。この不思議なマスコットは、みどりの地区の街区公園では、多用されています。
後方のヨシ原は池です。この池は、ため池で、宅地開発で、水田がなくなったので、使われていないと思われます。みどりの地区の開発では、洪水調整池が見られません。これは、宅地化による洪水流出増加は、西谷田川の改修で対応可能という判断と思われます。しかし、その場合には、写真1の池にみられた、従来の水循環が破壊されて、それに伴って、生態系が破壊されてしまいます。ストリームコリドーは水循環を中心に、緑の回廊をデザインする手法です。ストリームコリドーを復元すれば、食物連鎖が保全されるので、生態系への攪拌が減ります。残念ながら、みどりの地区の開発では、この点は、無視されています。
写真3は、観察の森公園の全景です。左が、ヨシ原、右が住宅、突き当りが、旧みどりの市民緑地です。
写真4は、旧みどりの市民緑地です。市民緑地時代には、散策路が設定されていたようですが、現在はありません。
なお、この公園の前は開けて見通しが良いですが、写真3を右に入ったところは、道路際まで、建物が建て込んで、見通しが非常に悪いです。つくば市内では、例外的な景観になります。
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つくばみどりの里事業誌 2016/09 UR都市機構
https://www.ur-net.go.jp/takuchi/archive/lrmhph00000110wa-att/kayamaru.pdf
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つくば市緑の基本計画 改訂版 2016/03 2章
https://www.city.tsukuba.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/697/midori2.pdf
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つくば市の公園 つくば新聞
http://www.tsukubapress.com/tscpark.html
https://www.city.tsukuba.lg.jp/kankobunka/kouen/1001694.html
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つくば市 市民緑地認定制度
https://www.city.tsukuba.lg.jp/kankobunka/kouen/1009290.html
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みどり法人制度の拡充 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/common/001317156.pdf
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