パースペクティブとキーストーン

アオリ補正は、主に建物の外形に対して行われます。

今回は室内のパースの補正の比較です。パース補正は、第1には、パースペクティブモジュールで行いますが、看板などの場合には、クロップと回転モジュールで、キーストーンを4つ使った方がうまくいきます。

そこで、今回はこの2つのモジュールを比較して見ます。

写真1が元のオリジナル画像です。神社の写真と同じように、この部屋も暖炉と鹿の置物を中心に左右対称性が強くなっています。こうした場合には、次の2つの撮影方法があります。

  1. 注意して、出来るだけ、左右対称になるように撮影する。

  2. 左右対称性が壊れるアングルで撮影する。

避けるべきアングルはこの中間です。ただし、1.に失敗するとすぐに、そうなってしまいます。

ここでは、2.を選択しています。

写真2がパースペクティブ補正を自動でフルでかけたものです。写真1と比べると天井の桟の遠近が逆転しています。つまり、自動補正は遠近をつぶしてしまいますので、結果としては、遠近が逆になってしまうのです。パースペクティブ補正の自動は、画像に遠近がある場合には、うまく補正できないのです。

写真3はパースペクティブ補正で、手動で、縦と横の補正をしたものです。写真1のオリジナル画像と比べると弱くなっていますが、遠近は保存されています。

写真4は、キーストーンをつかったものです。写真3より更に、遠近感が弱くなっています。ここでは、4つのキーストーンを律儀に、暖炉のある壁面の4つのポイントに設定しています。天井のコーナーと三角形のコーナーの棚の一部です。キーストーンの位置を微妙にずらせば、より、異なった表現が可能ですが、ここでは試していません。

4枚の中では、写真3がベストと考えます。ただし、写真4でキーストーンの位置をずらせば、より良い写真ができる可能性が残っています。

 

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写真1 オリジナル

 

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写真2 パースペクティブ補正(自動)

 

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写真3 パースペクティブ補正(手動)

 

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写真4 キーストーン