安倍内閣総理大臣が辞任することが明らかになって、新聞やネットには、安倍政権を評価する記事が出ています。
記事は大まかに言えば、次の2つのタイプに分かれれます。
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(今さら、何を言っても、過去は変わらないのだから)、ご苦労さまと慰労したり、政策は効果があったとするもの。
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評価者の中には、安倍政権のお友達のように見える方もいますので、その発言の独立性には疑問がつく方もいますが、それはさておきます。
問題は上記の2つの評価では、何も変わらないということです。ここには、変わらない日本の本質があるように思われます。
ある施策(それは、公共政策でも会社の運営でも構いませんが)を評価する最大のメリットは、間違いを繰り返さないことです。良かれと思って行った施策がうまくいかないことは、いくらでもあります。ですから評価は、施策を実施した人に点数をつけるのではなく、過去の政策で、もう使わない方が良い政策と、もう一度ど使ってみる価値があると思われる施策を区別するために行うのです。
こうした視点で見ると、2つのタイプは、実はルーツが同じで、どちらも政策評価を放棄していることでは共通しています。しかし、効果の有無にかかわらず同じ施策を繰り返せば、その先に待っているのは、変わらない日本がまた、続くことです。