映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を見ました

「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」は劇場公開が、1月24日なので、ちょっと古い映画になりますが、コロナで、映画感が閉まってしまったので、久しぶりの映画鑑賞となりました。観客は我が家以外は1名だけでした。路線バスの場合、損益分岐点は乗客数6名といわれますが、映画館も10人くらいは入らないと赤字ではないかと考えながらみていました。

映画の背景にあるのは、ダン・ブラウンの「ロバート・ラングドン」シリーズとアガサ・クリスティ推理小説です。フランス・ベルギー合作映画ですが、ハリウッド映画違うフランス映画の色合いが濃く出ています。

フランス映画健在といったところがあり、推理小説や、ウィットの効いたフランス映画が好きな人にはお勧めと思います。プロットの展開が、楽しみのところが大きいので、ストーリーには触れないことにします。

映画の中心舞台は「翻訳家が囚われた」場所になるのですが、そうすると、映像的な美しさや、印象をアピールすることが難しくなります。まあ、プロットを楽しめればよいという推理小説的な楽しみもあるのですが、せっかくの映画ですから、映像へのこだわりも欲しいところではあります。この辺りが評価の別れどころと思います。この映画のオープニングシーンは、非常に印象的でよくできた映像ですが、逆に、エンディングシーンは、明らかに手ぬきで、それはないだろうと突っ込みを入れたくなります。推理小説でいえば、犯人探しが終わってしまったら、小説のそのあとの部分なんて読む人は少ないです。そんなところに、工夫することはないでしょう。しかし、映画では、エンドタイトルの前に、退出する人は少ないので、最後までもう少しサービスして欲しかったです。