葛城水辺公園～つくば市とその周辺の風景写真案内（２８）

前回に洪水調整池の説明をしたので、引き続き洪水調整池の公園を紹介します。

葛城水辺公園は、蓮沼川沿いにある洪水調整池の公園です。この公園は、つくば市の公園リストには、まだ、掲載されていません。

写真の手前の部分は、国土地理院の昔の航空写真をみると水田であったことがわかります。つまり、水田を洪水調整池にしたわけです。調整池の周辺には、トイレや駐車場が整備され、そこだけみれば、公園らしく見えますが、面積の大部分を占めているのは写真のような湿原です。

河川環境からいえば、景観重視の公園整備よりも、氾濫原の保全が重要です。この湿原は、水田を放棄しただけなので、河川環境を復元する氾濫原としては、問題が多くあります。

例えば、氾濫原には、魚が住めるような生息域との連続性が確保されるべきですが、蓮沼川の河川環境は河畔林がないなど問題が多くあります。

一般に、水辺公園の整備は、景観重視で、河川生態系の配慮がなされていないので、環境面の問題は多いと言えます。

写真のように、景観面での配慮が不要、あるいはなされれいないのであれば、環境面への配慮の自由度はたかいと思われますが、残念ながらなされていません。