阿見総合運動公園をGoogle Mapでチェックしていたら、近くに洪水調整池があることに気が付いたので見てきました。洪水調整池は、大規模に公園化されていたので、回をわけて論じたいとと思います。
洪水調整池の名称は「湖南公園」といいます。この宅地開発では、他に「陽だまり公園」と「風の子公園」が建設されましたが、洪水調整池はここだけです。池には「水彩の池」という名称がついています。宅地開発は総面積49.1haで915戸が分譲されました。最初の分譲は1993年です。開発面積の4割が公共地になっています。なお。住所は「南平台」ですが、分譲には「ガーデンシティ湖南」という名称がつかわれ、これが団地名として使われるようです。団地は、池の北側にあるので、地理的には湖北なのですが、「南平台」の南をとったようです。
この団地の特徴はバブルの色合いが濃く出ているところだと思います。ですので、つくば市以上に都市計画の実験台になっているところがあります。公共スペースが広く、維持管理が大変です。
東京の通勤圏の宅地開発は、通勤に便利なところほど地価が高く、宅地を購入する所得層が高所得にかたよるめ、一般に、都心部に近いほど、住宅の建設費が高くなる傾向があります。都心から離れている地価の比較的安いところで、大邸宅を立てるということは日本ではあまりおこりません。ところが、バブルのころには、地価が非常に上がっしまい都心部に近いところは手がつかれれなくなりました。ですので、それまでの傾向が崩れます。大学が、八王子に移転したのもそのころです。
さて、湖南公園は、平成7年度に「都市景観大賞・景観形成事例部門」を受賞しています。
また、平成24年には、「住まいのまちなみ賞」を受賞しています。そこでは、管理組合のレポートが公開されています。
ですので、都市景観整備を考える教材になります。荒川本郷団地と比較することもでできます。
写真1が水彩の池と町なみです。おそらく、この池の見える場所が、団地のセールスポイントで大区画で、分譲価格も高かったのではないかと思われます。写真に見るように、かなり、大規模な住宅が並んでいます。
写真2は、左の丸い建物が保育園です。その右の四角建物は、交流センターです。更に、右に水面に突き出しているのが、洪水吐けです。団地の洪水の水は池に貯められますが、水位が上がって池が満水になると、ここから、下流の河川に流れ出します。このように、洪水吐けが池の中にせり出している構造は、海外のダムではよく見られますが、国内のダムでは、例が少なく、珍しい構造です。
写真3は洪水吐けの構造がわかる写真です。