梅の魅力を伝える写真を作ることがテーマになります。
梅林をみていたら、緑色の小鳥が時々きていることに気づきました。ウグイスだと良いのですが、街中なので、小鳥はメジロです。目の周りは白くなっています。鳥を撮影することは、基本難しいです。
三脚をつかうということは、画像のフレームの中に野生動物がくるのを待つことになります。
ガーナの自然公園を通ったことがありますが、観光客に動物を見せるために、宿泊施設は、水飲み場が見える高台のうえにありました。乾季になると、動物は水飲み場に出てくるので、そこをまって観察するのです。
鳥の写真で水場の写真が多いのもこのためと思われます。実際に、近くのため池には、白鳥などの渡り鳥がきているので、水の上を移動している写真を望遠レンズでとることは簡単にできます。飛んでいる姿を撮影するのは難しいですが。
今回の撮影のテーマは「梅にウグイス」の代わりに、「梅にメジロ」です。手持ちの撮影はレンズ交換式カメラでは、難しいと思われます。製造中止になったニコン1か、4/3のカメラであれあば、35mm換算800mmくらいまでは可能かもしれません。あまり、画質にこだわらなければ、超望遠のコンデジが使えます。今回は、超望遠のコンデジを使ってみました。
ひとつは、光学30倍まで、もう一つは光学60倍までズーム可能な機種です。(P9900とP610)光学何倍という表現は、広角側の画角と望遠側の画角の比になるので、広角側の画角が異なると、同じ倍率でも、35㎜換算の望遠側の画角は異なります。そこを無視してアバウトに考えると、30倍の機種が700mmくらい、60倍の機種が1400mmくらいになります。ですから、30倍の機種であれば、よりセンサーが大きく、レンズのよいレンズ交換式カメラがあるので、コスト重視の次善の選択になりますが、60倍の機種では、手持ち望遠では、競合するレンズ交換式カメラはないと思われます。
「メジロ+梅」で、試行錯誤した結果、次のことがわかりました。
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メジロには30倍では不足で、60倍が欲しいです。
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30倍は片手でも撮影できるが、60倍は、ファインダーを覗いて、両手で撮影しないとほぼ100%ぶれてしまいます。
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安価な高倍率レンズは暗いので、晴れている日でないとまともに写りません。
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晴れている日でも逆光になると厳しいです。
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メジロが梅の木にくるのは朝夕が多く、真昼間は少ないです。
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メジロは泣き声で、近くにいるか判断できます。
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メジロは、頻繁に動くが、撮影の練習をすると、ある程度はリズムはつかめます。
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メジロは、、頻繁に動くので、すぐにフレームの外に移動する。一方、良い画質にするには、光学最大倍率で大きくとることが必要になる。なので、フレーミングがポイントになります。
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木の上の鳥の撮影上の最大の困難は、葉と枝です。梅の場合には、葉は出ていませんが、鳥の前に枝があると、焦点がそこにあってしまい、鳥がボケてしまいます。
事例
サンプル1は撮ってだしのメジロの写真です。ダイナミックレンジは3EV未満です。なお、以下のサンプルは全て光学60倍で撮影しています。
サンプル2は通常の(ベースフロー系の)ワークフローで編集した画像です。
サンプル3では、フィルミックRGBのワークフローをつかってみました。
色々いじったのですが、空の青い色が、消えてしまったので、カラールックアップテーブルで修正したものがサンプル4です。
以上を比べるとコンデジのJpegでフィルミックRGBをつかうこともありかと思われました。
サンプル1から4は、梅とメジロがそれなりのバランスで撮れている画像ですが、メジロだけを写した画像がサンプル5です。撮ってだしのJpegです。今回試した中で、メジロが一番ちゃんと写っていた画像になります。
梅の木と小鳥の写真は、手持ちでしか撮影できません。花札の絵にある構図ですが、レンズ交換式カメラでは、撮影できない構図になります。
反省点
もうお気づきとは思いますが、次を、チェックリストに加えたいと思います。
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撮影する梅の木は、鳥の数に気をとられることなく、花がちょうどよく開花しているものを選ぶこと。