ぼけを入れるには~ローパス(darktable2.6,3.0第56回)

マニュアルでは、劇的な効果を生ずることがあるが、効果を事前に予測しがたいモジュールを紹介されています。

ここでは、デフォルトパラメータで使ってみました。

 

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パラメータ サンプル1

サンプル1の処理の結果です。左が、処理前、右が、処理後になります。

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サンプル1

今回の場合は、画像が明るくなり、解像感が増したように思われます。

ローパスフイルターの特徴のひとつは、ソフト化する場合にガウスぼかしを使っている点があげられます。

レンズによるボケの代替品として、一番簡単な方法は、ガウスぼかしを使う方法です。

そこで、ここでは、ガウスぼかしの効果を確認してみます。

サンプル2のパラメータは以下です。花の部分に、円形の描画マスクを設定し、ここだけは、ぼかしが効かないようにしてあります。

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パラメータ サンプル2

サンプル2の処理結果です。左が元の画像、右が、ローパスフィルターをかけた画像です。描画マスクが半円形に見えています。

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サンプル2

比較のために、同じことをソフト化で処理してみます。

次が、ソフト化のサンプル3のパラメータです。

 

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パラメータ サンプル3

 サンプル3の処理結果です。左が元の画像、右が、ソフト化をかけた画像です。ローパスフィルターによるガウスぼかしは、レンズのボケとは異なりますが、ソフト化よりは、ましといえましょう。

 

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サンプル3

 サンプル4の仕上げ。描画マスクでは、背後のぼけの部分と花の部分の間に隙間ができてしまいます。そこで、花の周りに円の描画マスクを設定し、その中で、黄色をパラメトリックマスクで指定してみました。こうすると、中央の花と背後にわけて、ボケを設定できます。

   

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サンプル4

ガウスぼかしで、ぼかすことはできますが、原理的にレンズのボケとはことなります。

最近のカメラでは、フォーカス合成ができる機種もあります。フォーカス合成の時に、主題以外を、フォーカスがずれたままで、合成も可能と思います。この場合のボケは、原理的には、レンズのボケと同じになるので、より、自然なボケになるでしょう。

2019年12月時点で、darktableはフォーカス合成には対応していません。キャノンのRAW現像ソフトと画像解析ソフトのImageJにはフォーカス合成ツールがあるようです。将来的には、フォーカス合成に対応することもさほど難しくはないかもしれません。その際の課題は、フォーマットの拡張と思われます。ImageJでは、複数の画像を並べて、3次元の画像を使います。これは、CTスキャンのスライス画像を扱うためです。フォーカス合成のデータは、フォーカス距離が違うので、並べれば3次元のデータになるわけです。ImageJでは、2次元の画像のストックを1塊のデータとして処理できます。キャノンは、カメラの焦点が合うのは速いが、精度はあまりよくないことを認識していたのではないかと思います。古いコンデジのPoershotG12にもフォーカスブランケット機能がついていました。