ノイズ低減(darktable第22回)

ワークフローを復習します。ノイズ低減 の基本は補正グループの「ノイズ低減(プロファイル)」モジュールを使います。この他に、同じ補正グループに「ノイズ低減(非局所平均)」、「ノイズ低減(バイラテラル)」モジュールがあります。これ以外に、RAWノイズのモジュールがありますが、上記の3つをおさえておけばよいでしょう。

 

ノイズ低減(プロファイル)

調査された個別のカメラのノイズの統計プロファイルに合わせて、ノイズを除去します。アルゴリズムの一部ではウェーブレットが使われることがあります。

ノイズ低減(非局所平均)

ピクセル平均でノイズを除去します。ピクセル平均の重みは周辺のピクセルの類似性により変化します。ノイズ除去はリソースを大量に消費します。ワークフローの最後付近で使うべきです。

 

ノイズ低減(バイラテラル)

高ISOのノイズに対応します。CPUとメモリを消費します。RGBの一部のチャネルにノイズがある場合に有効です。シャープなエッジは保持されます。

 

まとめ

リソースの消費の観点から、第1には、ノイズ低減(プロファイル)が試されるべきです。

使用例1

昼間の画像に使用した例を示します。以下は、ピクセル等倍になっています。

左が元も画像です。右が処理後の画像です。パラメータはデフォルト(プリセット)です。

ノイズ低減(プロファイル)の結果です。

 

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ノイズ低減(プロファイル)


 

 

ノイズ低減(非局所平均)の結果です。

 

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ノイズ低減(非局所平均)


ノイズ低減(バイラテラル)の結果です。

 

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ノイズ低減(バイラテラル)

 

比べてみると、バイラテラルはうまくいっていないと思います。あとの2つは、差が少ないので、計算量の小さなプロファイルでよいと思われました。バイラテラルは暗所(高ISO)対策なので、この結果は納得できます。

使用例2

夜間の画像に使用した例を示します。以下は、ピクセル等倍になっています。

 ノイズ低減(プロファイル)の結果です。

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ノイズ低減(プロファイル)



ノイズ低減(非局所平均)の結果です。

 

 

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ノイズ低減(非局所平均)



 

ノイズ低減(バイラテラル)の結果です。

 

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ノイズ低減(バイラテラル)

 

結果を見ると、プロファイルがよいとおもいます。暗所でしたが、バイラテラルは、今回は、プロファイルに劣ると思われます。

まとめ

2つのケースではプロファイルが有効でした。この結果からは、まず、プロファイルを試して、問題があれば、残りの2つを試してみればよいように思われます。