乙戸沼公園の桜(土浦市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(1008)

3月20日に水戸では、桜が開花したそうです。

 

土浦市の乙戸沼公園の3月20日の写真です。

 

一部のソメイヨシノの木ではすでに開花しています。

 

写真1 乙戸沼公園の桜

 



 

 

写真2 乙戸沼公園の桜

 

 

写真3 乙戸沼公園の桜

 

ソリューション・デザイン(27)

(27)トラブル・プロデューサー

 

(Q:トラブル・プロデューサーというビジネスを知っていますか?)

 

1)問題は解決しない方が良い

 

問題が解決しない方がよいビジネスがあります。

 

アルミサッシが出て来る前は、窓は、木か鉄の枠でできていました。

 

木の窓枠は、腐ります。鉄の窓枠は錆びますので、まめにペンキを塗り替える必要がありました。

 

アルミサッシは、メンテナンスが不要で、大変優れものです。

 

しかし、アルミサッシは壊れませんので、家を立て替えしない限り、需要が発生しません。

 

LEDが出てきた時に、LEDは電球より高価でしたが、電球より長持ちがするので、経済的であると言われていました。

 

その後、LEDの価格は下がりましたが、寿命は短くなり、電球と余り変わらなくなりました。

 

実は、電球の時代にも、電球を技術的に長持ちさせることは可能であるが、電球が売れなくなるので、寿命を短くして設計していると言われていました。

 

同じことが、LEDにも起こりました。

 

実際に、自動車のヘッドランプのように、寿命が短いと困る部分では、長寿命の電球やLEDが使われていますので、市販品の寿命は短く設計されていると言われれば、納得できる部分もあります。

 

一方では、SDGsのような企業の社会責任を問われれば、「寿命を短く設計する」ことが許されるのかという疑問もあります。

 

アルミサッシが壊れる(錆びる)、電球やLEDが切れるといったトラブルが継続することで、仕事ができるというビジネスモデルでは、トラブルはプロでユースされることになります。たとえば、LEDを製造している電機メーカーは、「電球やLEDが切れる」問題のトラブル・プロデューサーになっています。

 

2)レジームシフトの恐怖

 

デジタル社会へのレジームシフトが進むと、消失してしまうトラブルも多くあります。

 

30年くらい前まで、印刷は特殊な仕事で、活字を組んで、専用の印刷機をつかっていました。英文では、タイプライライターが普及していましたが、ギリシア文字は言うまでもなく、上付き、下付きの文字の印刷も容易ではありませんでした。

印刷所を使えない場合にいは、ガリ版で謄写印刷するか、コピー機をつかっていました。

 

パソコンが出てきて、プリンターが安価になりましたが、初期のプリンターは、ワイヤードットで、電光掲示板のような文字しか出せませんでした。

 

現在は、パソコンを購入している家庭では、インクジェットかレーザーのプリンターを使っています。書籍に使われている1600dpiまでの解像度はありせんが、720dpi以上の解像度があり、実用上は、カラー印刷を除いて問題はなくなっています。

 

つまり、印刷するという問題に対しては、トラブル・プロデューサーは存在せず、その結果、多くの印刷所、フイルムの現像所、家庭用の謄写版プリントゴッコ)はなくなっています。つまり、問題は解決され、ビジネスチャンスは失われました。

 

「問題は解決され、ビジネスチャンスは失われる」過程で、労働生産性があがり、1人当たりGDPが増えて、所得が向上します。

 

つまり、デジタル社会へのレジームシフトは、多くの問題を解決してしまい、その結果、ビジネスチャンスが失われます。

 

これは、トラブル・プロデューサーが敗退する過程です。

 

この時に、敗退をさけるトラブル・プロデューサーがいると、レジームシフトに反対します。

 

トラブル・プロデューサーを排除できないと、レジームシフトに失敗して、日本は、発展途上国になってしまいます。

 

3)予想されるトラブル・プロデューサー

 

トラブル・プロデューサーを排除する方法は、できるだけ早く整備する必要があります。

 

一番望ましいのは、問題の解決が予想されている時点で、問題を温存させるトラブル・プロデューサーを生み出さないように、予防措置を講ずる方法です。

 

この機会を逃すと、トラブル・プロデューサーの排除は、困難になると思います。

 

ここでは、既にあるトラブル・プロデューサーや、今後、予想されるトラブル・プロデューサーをあげてみます。

 

3-1)納税処理

 

2023年から、消費税のインボイスの義務づけの範囲が広がります。しかし、エストニアのようにIDを使ったオンライン処理で、納税は完全自動化出来ます。

 

つまり、税務署、税理士は、トラブル・プロデューサーになっています。マニュアルによる納税作業は、労働生産性の向上を阻害します。

 

3-2)人事部

ジョブ型雇用に伴い人事部の廃止が問題になっています。

 

ジョブ型雇用を行っている欧米企業には、人事部がありません。

 

人事は、各事業部が必要な人材の種類と人数を確認して行います。募集したジョブが終れば解雇になります。企業がリスキリングすることはありません。労働者は、失業保険をもらいながら、リスキリンの補助金をもらって、学びなおしをします。

 

政府は、人事院のトップに民間企業の出身者を採用して、年功型雇用の改善を進めています。

 

しかし、企業の人事部も、人事院も、ジョブ型雇用では、不要な組織ですので、トラブル・プロデューサーになっています。

 

3-3)裁判官と弁護士、医師

 

チャットGPT4によって、弁護士の仕事に多くは、生成AIでできることがわかりました。

 

もちろん、全てを、生成AIで行うことは、リスクが伴いますので、メインは人間が処理をして、生成AIは人間をサポートするような使い方になると思われます。

 

それでも、労働生産性が劇的にあがり、裁判にかかる時間は圧縮可能になります。

 

そうなると、余剰の裁判官と弁護士が新しい仕事を見つけるか、トラブル・プロデューサーが暗躍するかの、どちらかになります。

 

同様の問題は、医師の病名診断でも起こりえます。

 

4)まとめ

 

デヴィッド・グレーバーの「ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論」の和書は、2020年に出ています。

 

この本は、デジタル社会へのレジームシフト前の時点の話です。

 

デジタル社会でも、トラブル・プロデューサーが暗躍すると、「どうでもいい仕事」だらけになってしまいます。



トラブル・プロデューサーの典型的な手口は、効果の少ない、時間稼ぎになる解決方法を提案することです。



つまり、弱形式の問題が提示されたら、背景に、トラブル・プロデューサーはいないか、注意する必要があります。

KritaとGimpの合成画像作成比較

今回のテーマは、モンブランを食べる犬の合成写真です。

 

手順は、写真3(上)+写真2(中)+写真1(下)を重ねて、写真4を作ります。

 

これは、レイヤーのないdarktableではできません。

 

Kritaか、Gimpを使います。

 

今回は、Kritaを使いました。

 

Gimpを避けている理由は、操作メニューに混乱があり、Gimp3.0で改善されそうなので、あえて、古いインタフェースの学習はしたくないからです。

 

2023年には、Gomp3.0がアナウンスされています。

 

また、レイヤー合成の使用頻度は今のところ低いので、Photoshopを使うまでもないと考えています。

 

ところで、結論は、合成画像では、Kritaではなく、Gimpを使うべきだというものです。

 

その理由は、Gimpでは簡単にできるレイヤー事の画像のリサイズが、Kritaでは、できないからです。

 

 

 

 

写真1

 

 

 

 

写真2

 

 

写真3

 

 

写真4

 

科学的方法の進化論(1)

(1)プラグマティズムの精神

 

(Q:プラグマティズムと科学の関係を説明できますか)

 

1)進化論とプラグマティズム

 

プラグマティズムは、哲学を科学にする試みです。

 

デカルトもカントも、哲学は、思考の完全性を前提としています。

 

簡単に言えば「よく考えれば、正解に到達する」はずであるという前提条件です。

 

しかし、よく考えても、正解に到達しない、よく考えると、間違った結論に到達するのであれば、問題解決の戦略を変更する必要があります。

 

自然科学の過去の歴史を振りかえれば、「よく考えれば、正解に到達する」という仮説は否定されます。

 

万学の祖であるアリストテレスも、力学では、ニュートンにとって替わられ、ニュートン力学も、その一部をアインシュタイン相対性理論に、交替しました。

 

アリストテレスはとてもよく考えた人です。

 

「よく考えれば、正解に到達する」という前提は正しくありません。

 

そうであれば、哲学はどうあるべきか、問題の解決を考える適正な方法はあるのかが根本的な問題になります。

 

力学が提示するモデルは、次のようなものです。

 

(1)推論の正しさの保証

 

論理の正しさは、推論の正しさを保証しません。エビデンスに基づく検証が必要です。

 

(2)推論の進化

 

アリストテレス=>ニュートン=>アインシュタイン」と力学は進歩します。

 

これは、進化に似ています。

 

個別のブリーフが本当に正しいかは決められませんが、2つのブリーフがあれば、どちらが、よりエビデンスを説明しやすいかは、判断できます。

 

哲学が科学になる場合には、この2つの性質を受け入れることになります。

 

ところで、哲学がかなえることを半分放棄しても、哲学と呼ぶことができるのでしょうか。

 

英文のウィキペディアは、プラグマティズムを哲学的な伝統であるといっています。

 

2)オブジェクトとメソッド

 

以下は、筆者の解釈です。

 

自然科学とそれ以外の学問の違いは何でしょうか。

 

実験の有無も有力な判定条件ですが、自然科学でも、実験の不可能な分野はあります。

 

筆者は、自然科学は、オブジェクトとメソッドから構成されると考えます。

 

自然科学の対象のオブジェクトは質量のあるモノです。

 

メソッドは分野によって異なります。

 

文学は、古くから書籍を媒体にして提供されてきました。

 

しかし、文学の価値は、書籍の質量とは関係がありません。

 

つまり、文学をオブジェクトとメソッドで考えると、オブジェクトはモノでなないことがわかります。

 

平和の研究をした場合、平和とは、AとBの国の間のリレーションです。

 

国が飛ばす戦闘機には質量がありますが、平和とは直接の関係はありません。

 

平和か否かは、戦闘機の使い方に依存します。

 

パースは、プラグマティズムで、科学の方法を科学的な対処の外に拡げようとします。

 

しかし、そこでには、モノとしてのオブジェクトを設定できないという基本的な困難があります。

 

以下では、「科学的な対処の外」を「哲学オブジェクト)」と呼ぶことにします。



3)A:プラグマティズムと科学の関係(科学の拡張)

 

3-1)プラグマティズム

 

論理は完全ではありません。言葉は、内容とリンクする場合もありますが、リンクせずに空回りすることもあります。

 

言葉が内容とリンクしていることは確認できるのでしょうか。

 

自然科学の場合には、対象のオブジェクトはモノなので、メソッドを介在させた実験をすることができます。

 

哲学オブジェクトでは、対象のオブジェクトはリレーションで、実験をすることができます。

 

メソッドは言葉で書かれています。

 

ここで、プラグマティズムの手法は、経験主義を呼ばれることが多いですが、日本語の経験は、体験に近いので、意味が通じないと考えます。

 

筆者は、プラグマティズムの手法は、介入主義または、操作主義だと考えます。

 

メソッドを変化させて、オブジェクトの変化を観察することで、論理は完全さを補うことができるという態度です。

 

これは、文言の形式が整っていれば、内容は問わないというドキュメンタリズムとは対極にあります。

 

3-2)言葉の限界

 

哲学オブジェクトではには、質量や温度はないので、全て、文字(言葉)で記録されます。

 

この文字や言葉(記号)が、どこまで、対象を正確に反映しているかは、常に疑問がついて回ります。

 

ある学校(AA校)で、授業計画をたてて授業を行い、問題点が見つかれば、授業計画を改善した場合を考えます。

 

この授業計画は、そこにいた教師と生徒の間のリレーションをオブジェクトして、授業というメソッドの改善を試みています。

 

授業計画を改善して4月の授業より、5月の授業に進歩がみられたと仮定します。

 

ここに、4月と5月の授業計画書があります。

 

AA校で、授業計画を元に、授業の改善をしたことは、効果がありましたので、ここでの言葉と論理の使用は科学的だったと思われます。

 

しかし、この授業計画は、AA校の教師と生徒の間のリレーションをオブジェクトして、作成されています。

 

同じ、AA校でも、来年の教師と生徒の組合せは異なります。

 

まして、BB校では、教師と生徒の組合せは大きく異なります。

 

AA校でも、BB校でも、同じような授業計画の改善方法が使える可能性はゼロではありませんが、無条件では、成り立ちません。

 

AA校で、「4月は生徒が授業中に騒がしかったが、5月になると落ち着いてきた」と教師が書いても、「騒がしい」が、BB校でも同じ意味になるとは限りません。

 

ですから、無理に言葉を一般化するより、介入と改善というループに注目すべきです。

 

このように、言葉は、師と生徒の組合せを対象として限定的にしか使えませんので、無理に言葉を一般化した文部科学省のお達しに、あまり左右されるべきはないと思われます。

 

3-3)デジタルデータとデータサイエンス

 

個別の学校の授業計画を比べても、バラツキが大きすぎて使えませんが、全ての学校の授業計画がデジタルデータになっていて、統計処理が出来れば、ある程度の一般化が可能です。

 

教師と生徒の組合せも、属性データがあれば、幾つかにグルーピングすることが可能です。

 

また、画像、音、音楽のデータもデジタル化されれば、統計処理が可能です。

 

機械学習にかけることもできます。

 

つまり、新しいオブジェクトであるビッグデータの出現とデータサイエンスのメソッドによって、プラグマティズムは、新しい翼を得たと思われます。

 

赤塚公園の桜~つくば市とその周辺の風景写真案内(1007)

3月17日の時点で、池の周りの桜だけが咲いていました。

 

開花予測は、テレビでは、600℃の法則または、400℃の法則が使われています。これは、積算時間法です。

 

600℃の法則
2月1日以降の日最高気温の合計が600℃に達すると開花とする。

 

400℃の法則

2月1日以降の平均気温の合計が400℃を超えると開花とする。

 

アレニウスの式を仮定すると積算時間法になります。

この時の温度換算に日数は、以下になります。

 

温度換算日数

5℃ 0.3日

15℃ 1日

25℃ 3日

 

16日は、25℃近い気温がありましたが、17日と18日は15℃前後でしたので、開花があまり進んでいないと思われます。

 

新しいサクラの開花予想  1996年 気象庁

 

 

 

写真1 赤塚公園の桜(3月17日)

 

ソリューション・デザイン(26)

(26)2つのドライビングフォース

 

(Q:日本が変わるとしたら、何がドライビングフォースになると考えられますか)

 

1)既得利権の構造

 

政府(自民党)は、票を政治団体に頼っています。政治団体の業界に補助金を還元することで、次の選挙で票を獲得するシステムです。官僚は本来は、政治団体とは独立なはずですが、天下りを通じて、リンクし、鉄の三角形(トライアング)のエコシステムを構成します。

 

鉄の三角形とは、政策形成過程における政官財(政官業。政界、官界、財界の3業界)の癒着構造を示す単語で、鉄の三角形、鉄の三角同盟とも呼ばれます。

 

2)レジームシフト

 

エコシステムが一旦できると、生態系にはレジリエンスが出来上がり、変化に対して復元する力が働きます。

 

現在の日本の鉄の三角形は、工業社会のエコシステムを形成しています。

 

それに対して、アメリカや中国では、デジタル社会のエコシステムが形成されています。

 

生態学のモデルが正しければ、工業社会のエコシステムに変化を加えて、デジタル社会のエコシステムに変貌させることはできません。

 

変化は、工業社会に適応した企業が淘汰されて、デジタル社会の適応した企業に入れ替わります。この2つのカテゴリーの企業の間の生産性の差は、農業と工業の生産性の差に匹敵ひます。

 

1950年頃から、工業生産が拡大して、農業から工業への産業転換(労働移動)に成功した国は、工業社会の先進国になりました。

 

2000年から始まった工業社会から、デジタル社会への産業転換(労働移動)に成功した国は、デジタル社会の先進国になります。

 

2023年には、デジタル社会への産業転換のトップを走っているのは、アメリカと中国です。工業社会の先進国の中では、台湾、韓国、イギリス、イスラエルが追い上げています。工業社会の発展途上国の中では、インド、ベトナムなどにもチャンスがあります。

 

3)レジームシフトが引き起こすもの

 

日本の鉄の三角形について、竹中 平蔵氏は、次のように言っています。(筆者要約) 

 

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業界団体が鉄の三角形でものすごい政治力を持っていて、それに動かされる政治家と官僚がいます。

 

日本で鉄の三角形が特に強固な理由は、情報を基盤にした力を持ってい官僚にあるります。

 

第1の問題点は、官僚が終身雇用・年功序列でやっているということです、

 

第2の問題点は、官僚主導だと大きな制度改革が絶対にできません、

 

鉄の三角形の構造は残念ながらずっと変わっていないけれど、それは甘受しながら、変えられるところを少しずつ変えていくしかありません。

 

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竹中氏は、「変えられるところを少しずつ変えていく」といいますが、これは、レジームシフトモデルを前提としない発想です。

 

鉄の三角形は、新しいエコシステムと衝突します。「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」のように、鎖国を維持できれば別ですが、日本は資源のない国ので、貿易をせざるを得ません。

 

日本は、中国のように、外国の生成AIを禁止にはできないと思われます。

 

日本で、生成AIが使えれば、鉄の三角形が防護壁にならない業界団体も出てきます。

 

つまり、レジームシフトは必ず起こります。それは、鉄の三角形が崩れるときになります。

 

もちろん、デジタル企業を中心とした新しい三角形ができるとは思いますが、入れ替えが起こります。

 

日本でレジームシフトが起こるときに、日本は、デジタル社会の先進国になれるか、デジタル社会の発展途上国になれるか、のどちらかに分岐します。

 

恐らく、クラウドサービス、生成AI、IC生産は、デジタル社会のエコシステムを形成する要素です。

 

こうした要素には相互依存性があります。要素間の相互依存性があるのは、エコシステムの特徴です。

生成AIのデータはクラウド上でしか保存できません。スペースXのように、ロケットもクラウドサービスの要素になっています。

 

航空機の設計には、昔は、風洞実験が必須でした。現在は、計算科学が、風洞実験の代わりをしています。

 

ロケットの開発においても、こうした設計ソフトウェアの性能が、成否を決めます。

 

部品のエラー率も、ソフトウェアと組合せたシミュレーションが効いているはずです。

 

日本のロケット開発では、今まで、人手で点検した部分をソフトウェアに置き換えることで、コストダウンを図るという説明がなされています。

 

しかし、オーダーメードの特注部品のエラー率は非常に高く、数%に達します。

 

これを下げるには、シミュレーションで、数万回の打ち上げを行って、そこに部品を組む込むことで、特注部品に、エラーを発生させて、取り除くことが可能です。

 

つまり、ロケットの性能向上は、ソフトウェアの性能向上なしにはあり得ないはずです。

 

デジタル社会のエコシステムは、汎用性のあるソフトウェア技術によっています。

 

そして、このコアな部分を開発できる企業が育たないことが、致命的な欠陥になります。



4)A:日本の変化のドライビングフォース

 

 筆者は、日本にエコシステムの変化を起こすドライビングフォースには次の2種類があると考えています。



これは、予測があたるという意味ではなく、変わらない日本の大きな原因である鉄の三角形が崩れるとした場合に、どのようなシナリオが考えられるかという思考のトレーニングです。

 

4-1)IMFシナリオ

 

韓国と同じように、日本政府が、破綻してIMFの管理下に置かれれば、変化するというシナリオです。

 

4-2)労働市場シナリオ

 

アメリカでは、2023年に入っても、失業率は低いままです。これは、労働者が、仕事を選んでいるためと言われています。

 

日本では、今まで、労働市場が機能していませんでした。

例えば、農作業をする人、中小企業で働く人がいないことが問題であると言われていました。

 

同様の問題は、トラックの運転手、ホテルの従業員などでも言われてきました。



しかし、一方では、賃金の安い非正規雇用のポストが増え続けました。

 

これは、市場経済ではあり得ません。

 

日手不足になれば、賃金の単価が上昇します。

 

高い賃金のオファーができない仕事はなくなります。

 

農業労働者は、継続的に減少してきました。

 

これは、労働生産性の低い農業から、労働生産性の高い工業に労働移動があったからです。

 

農村は過疎になりました。

 

しかし、労働生産性の低い農業から、労働生産性の高い工業に労働移動がなければ、日本は、先進国にはなれず、より大きな問題を抱えることになったと思われます。

 

したがって、過疎問題は存在しません。

 

今世紀の入って、製造業から、飲食業、介護など、より労働生産性の低い部門への労働移動が起こりました。

 

労働生産性だけに着目すれば、これは、工業から農業に逆戻りするような労働移動です。

 

つまり、労働移動によって、所得が減少しています。

 

こうした市場経済では、考えられないような労働移動が発生した原因は、半ば、身分制度のような正規雇用と非正規雇用の区分です。この区分を可能にするシステムが、年功型雇用であり、ジョブ評価をしない給与体系です。

 

給与は、成果にではなく、ポストについています。

 

結局、業績をあげても、給与は増えません。

 

東芝は、赤字部門の損失を黒字部門で埋めてきました。

 

ジョブ型雇用であれば、黒字部門の稼ぎ頭が、数倍の給与をもらって当然だたっと思われます。

 

スペースジェットでは、1兆円近くが、損失になりました。ここでも、数倍の給与をもらって当然だたっと思われる人がいるはずです。

 

年功型雇用で、誰も首にんしないと、稼ぎ頭の人は、赤字部門に貢ぐことになります。

 

それなると、馬鹿馬鹿しくて、誰も、リスキリングしません。

 

それを見た若い高度人材は、外資系か、海外企業に流出しています。

 

イオンでは、パート従業員は、これまで主に正社員しかなることができなかったリーダーやマネジャーといった売り場の責任者、さらには課長にも昇格や昇給ができるようになります。基本給やボーナス、退職金も、同じ業務を行う正社員と同水準で受け取れるといいます。

 

これは、スタートだと思います。

 

農業と同じように、労働生産性の低い(賃金の安い)仕事は、労働者の確保ができなくなり、廃業が出て来ると思われます。

 

リスキリングの意味することは、スキルの有効期限は、10年程度であるといことです。

 

大学の入学学試験の難易度も、基礎的な学力のチェックになりますが。年功型雇用のように、40年あとにまで影響するものではありません。

 

宿泊業界では人手不足が深刻で、増える訪日外国人に対応できず予約を打ち切りにしている場合も出てきています。

 

農業社会から工業社会へのレジームシフトは、労働生産性の高い(賃金の高い)部門への労働移動によって達成されました。

 

工業社会からデジタル社会へのレジームシフトも、労働生産性の高い(賃金の高い)部門への労働移動によって達成されると思われます。

 

それは、賃金の安い(労働制生産性の低い)部門は。労働者を集まられず廃業する形でおこると考えられます。

 

これは、正常な労働市場が形成される過程でもあります。

 

引用文献

 

ひろゆき竹中平蔵が問う日本の官僚組織の問題 抜本的に改革できない根本的理由はどこにあるか 2022/07/23 東洋経済  ひろゆき : 元2ちゃんねる管理人 / 竹中 平蔵 : 慶應義塾大学名誉教授 

https://toyokeizai.net/articles/-/604886?page=3

 

イオンが「正社員」「パート」同じ給与水準に……40代女性「みんなが望んでいる」 専門家「他の企業に広がる可能性も」2023/03/16 テレ朝ニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/779e0935a0aee5b75b23d7a166c5a9c4c6c32da0

藤田 真央 のラフマニノフのピアノ協奏曲第2番

藤田 真央が、2023年3月12日に、コンセルトヘボウとシャイーの指揮で、 のラフマニノフピアノ協奏曲第2番を弾いています。

 

放送録音をきいて、ちょっと、ゆっくりに聞こえたのですが、タイミングは41:28でした。

 

40分を越えた演奏の記憶はないので、恐らく、最長ではないかと思います。

 

とくに、冒頭の部分が、念をおすように聞こえました。

 

Bingの答えは以下で、最長の演奏はわかりませんでした。

 

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ラフマニノフピアノ協奏曲第2番の演奏時間は、一般的には約35分です。しかし、テンポやカットなどによって演奏時間は変わります。最長の演奏者については、検索結果に明確な答えがありませんでした。申し訳ありませんが、もう少し具体的な質問をしていただけますか?

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