ミームの研究(19)マイナンバーカードの病理

マイナンバーカードには、セキュリティがありません)

 

1)ミームの課題

 

マイナンバーカードは科学のミームでつくられていません。

 

デジタル庁には、科学のミームはありません。

 

なので、全ての議論は空回りになります。

 

マイナンバーカードには、目的と評価関数がありません。

 

この時点で、議論は無意味です。

 

しかし、セキュリティの議論がまったくないので、最低限の留意事項を書いておきます。

 

2)口座の紐つけ

 

マイナンバーカードを口座に、紐つけることができます。

 

納税の簡略化をするのであれば、必須の条件になります。

 

しかし、デジタル納税システムが先にないと効果がありません。

 

また、この紐つけ情報には、セキュリティの設定がありません。

 

現在の通帳やキャッシュカードには、番号が記載されていないものを選べます。

 

しかし、マイナンバーカードには、番号が書かれています。

 

つまり、紐つけした時点で、セキュリティが低下します。

 

紙の媒体であれば、物理的に近くにいる人しか、情報にアクセスできません。

 

インターネットが繋がっていれば、デジタル情報は、どこからでもアクセス可能です。

 

したがって、アクセスの制限が必要になります。

 

マイナンバーカードには、アクセス制限が設定されていません。

 

マイナンバーカードの個人情報には、誰が、どのレベルまでアクセスできるのかというルールがありません。

 

マイナンバーカードのシステムをつくるために、マイナンバーカードのデータが必要になります。スタートでは、ダミーデータを使いますが、どこかの時点で、本物のデータを使う必要があります。

 

このシステムの開発や維持管理をする人は、どこまで、個人情報にアクセスできるのでしょうか。

 

個人名のデータ以外には、アクセスできている可能性があります。また、維持管理をする人の全員が、個人情報にアクセスする必要はありません。個人情報にアクセスできる権限のある人は何人いて、どのように選抜されているのでしょうか。

 

政府は、「子ども・子育て支援金」創設は、財源確保のため公的医療保険料に上乗せして徴収する計画です。これは、国会審議なしに増税可能ですので、増税よりたちの悪い憲法違反です。

 

政府は、本音(実質増税)は無視して、建前で押し切る計画です。

 

政府は、マイナンバーカードに、保険証を紐つけて、保険証を廃止する計画です。

 

マイナンバーカードに、保険証を紐つければ便利になるというのは建前です。

 

本音(実体)は、読みとり機のエラーが出て使いものになりません。

 

マイナンバーカードは、スマホでも代用が可能です。

 

しかし、政府は、ハードウェアのカードにこだわっています。

 

政府のDXには、評価関数も、効果の計測もありません。

 

政府の本音は、DXではなく、政治献金に対するキャッシュバックにあると思われます。

 

DXシステムをつくるには、科学のミームで、デザイン思考する必要があります。

 

3)順番の問題

 

マイナンバーカードを口座に、紐つける場合、システムは、段階的に普及させる必要があります。

 

政治献金の口座を議員のマイナンバーカードに紐づければ、パーティ券問題は解消できます。

 

医者は、新しい治療法をテストする場合に、最初に自分の身体でテストすることがあります。

 

旅客機の設計者は、最初のテスト飛行に同乗する慣習があります。

 

これは、旅客機がテスト飛行で墜落した場合に、設計者の責任を明確にする工夫です。

 

国会議員は、マイナンバーカードを政治献金に紐つけていませんので、今の方法は、順番が間違っていると思われます。