(マイナンバーカードには、セキュリティがありません)
1)ミームの課題
デジタル庁には、科学のミームはありません。
なので、全ての議論は空回りになります。
マイナンバーカードには、目的と評価関数がありません。
この時点で、議論は無意味です。
しかし、セキュリティの議論がまったくないので、最低限の留意事項を書いておきます。
2)口座の紐つけ
マイナンバーカードを口座に、紐つけることができます。
納税の簡略化をするのであれば、必須の条件になります。
しかし、デジタル納税システムが先にないと効果がありません。
また、この紐つけ情報には、セキュリティの設定がありません。
現在の通帳やキャッシュカードには、番号が記載されていないものを選べます。
しかし、マイナンバーカードには、番号が書かれています。
つまり、紐つけした時点で、セキュリティが低下します。
紙の媒体であれば、物理的に近くにいる人しか、情報にアクセスできません。
インターネットが繋がっていれば、デジタル情報は、どこからでもアクセス可能です。
したがって、アクセスの制限が必要になります。
マイナンバーカードには、アクセス制限が設定されていません。
マイナンバーカードの個人情報には、誰が、どのレベルまでアクセスできるのかというルールがありません。
マイナンバーカードのシステムをつくるために、マイナンバーカードのデータが必要になります。スタートでは、ダミーデータを使いますが、どこかの時点で、本物のデータを使う必要があります。
このシステムの開発や維持管理をする人は、どこまで、個人情報にアクセスできるのでしょうか。
個人名のデータ以外には、アクセスできている可能性があります。また、維持管理をする人の全員が、個人情報にアクセスする必要はありません。個人情報にアクセスできる権限のある人は何人いて、どのように選抜されているのでしょうか。
政府は、「子ども・子育て支援金」創設は、財源確保のため公的医療保険料に上乗せして徴収する計画です。これは、国会審議なしに増税可能ですので、増税よりたちの悪い憲法違反です。
政府は、本音(実質増税)は無視して、建前で押し切る計画です。
政府は、マイナンバーカードに、保険証を紐つけて、保険証を廃止する計画です。
マイナンバーカードに、保険証を紐つければ便利になるというのは建前です。
本音(実体)は、読みとり機のエラーが出て使いものになりません。
しかし、政府は、ハードウェアのカードにこだわっています。
政府のDXには、評価関数も、効果の計測もありません。
政府の本音は、DXではなく、政治献金に対するキャッシュバックにあると思われます。
DXシステムをつくるには、科学のミームで、デザイン思考する必要があります。
3)順番の問題
マイナンバーカードを口座に、紐つける場合、システムは、段階的に普及させる必要があります。
政治献金の口座を議員のマイナンバーカードに紐づければ、パーティ券問題は解消できます。
医者は、新しい治療法をテストする場合に、最初に自分の身体でテストすることがあります。
旅客機の設計者は、最初のテスト飛行に同乗する慣習があります。
これは、旅客機がテスト飛行で墜落した場合に、設計者の責任を明確にする工夫です。