静岡市役所から、青葉緑地(青葉シンボルロード)を進んでいった突き当りに、常磐公園があります。
青葉緑地(青葉シンボルロード)も、緑のない公園でしたが、常磐公園の緑は更に少なくなっています。
静岡市は、1974 年(昭和 49 年)7 月 7 日から 8 日にかけて発生した集中豪雨(七夕豪雨)において、浸水家屋約 26,000 棟という被害を記録しました。
その洪水対策には、麻機緑地が建設されています。
しかし、1974年頃の洪水対策は、世界的にダムや遊水地が中心にありました。
1990年以降、世界的に見て、洪水対策は、自然洪水管理が基本になりました。
都市内に、浸透性の高い地面を確保して、流出抑制をすることが基本です。
ところが、青葉緑地(青葉シンボルロード)にも、常磐公園にも、浸透性の高い地面は少ししかありません。
つまり、公園の設計思想が50年前から変わっていません。
常磐公園は、噴水を中心としたエリアと、遊具を中心としたエリアに分かれます。
今回は、噴水を中心としたエリアの紹介しますが、噴水を中心としたエリアからは、遊具を中心としたエリアは見えません。
これは、公園の空間の広がりをつぶしています。
噴水エリアの背後には、展望台があります。
この展望台からは、噴水は見えません。
折角の噴水を上から見下ろすアングルでは、見ることができません。
この噴水は、1990年に、噴水の設計の専門会社が設計・施工しています。
「常磐公園 音楽噴水」というタイトルが付いています。
静岡市の説明は以下です。
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青葉緑地とともに「水・光・音と緑」をテーマに、昼は音楽に合わせ、夜は照明と音楽に合わせた噴水によるスペシャルショーが毎日行われています。 夏期(4月〜9月)18時・19時・20時・21時 冬期(10月〜3月)18時・19時・20時 5〜10分程度。
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筆者は、公園の使命は、第1に、良質な緑地を提供することだと考えています。
緑地がなければ、公園は、動植物がいない死の空間になります。
それが気にならないのであれば、自然に対する感受性が弱まっていると感じます。
「常磐公園 音楽噴水」ができた1990年は、バブルの最中で、お金をかけた大きな目立つものを作ることがよいことだと考えられていました。
そのころの建設物には、その地域の歴史や自然を無視したものが多く見られます。
「常磐公園 音楽噴水」も、その一例に見えました。