モノクロ画像の現像(2)

1)カラーキャリブレーションの補足説明

 

作例をのせる前に、問題がみつかったので、補足説明をします。

 

写真1は、カラーキャリブレーションのプリセットです。

何故か、darktable4.0でセットされているRGBの値は、darktable3.4で示された値とは一致しません。



Film v3.4                                   v4.0

Ilford Delta 100 0.21 0.42 0.37 => 0.246 0.254 0.501

Ilford Delta 400 0.22 0.42 0.36 =>  0.244 0.236 0.520

Ilford Delta 3200 0.31 0.36 0.33 =>  0.244 0.236 0.520

Ilford FP4 0.28   0.41 0.31 =>    0.241   0.211 0.537

Ilford HP5 0.23 0.37 0.40 =>    0.253   0.260 0.487

 

写真2は、一旦、グレイタブでモノクロにしたあとで、CATタブに戻っています。

この状態では、カラーに戻りませんので、カラーに戻すには、水色のリセットアイコンを使います。

 

写真3は、チャネルの正規化です。このチェックボックスを選択すると、ヒストグラムが右に動きます。このチェックボックスを選択すると、スライダーの調整時に全体の明るさが一定に保たれます。

 

写真4が、RGBの値をスライダーではなく、キーボードから入れる方法です。マウスを右クリックすると、数字の入力窓が開きます。

 

さて、一番の問題は、このキーボード入力の数字です。

darktableでは、スライダーのレンジ(ここでは0から1)外の数字を設定するには、キーボードから数字を入れます。RGBの設定例の値は、マイナスから200%まであります。

しかし、キーボード入力は、0から1の間の数字しか受けつけませんでした。

以前に、マイナスの数字を入れた記憶があり、試行錯誤したのですが、マイナスの数字は入りませんでした。また1より大きな数字も入りませんでした。

見落としがある可能性がありますが、今の所、RGBの使える数字は、0と1の間と考えることにします。RGBのミックスでは、絶対値が問題になるので、マイナスの値は、マイナスをとって入力することにします。

1を越える値は、RGBを割り算して、最大値が1を越えないようにします。

実は、入力では、RGBの合計値が1でなければならないという制約はないので、この方法で先に進むことにします。

 

写真5は、RGBのチャネルに数字を設定したあとで、その数字にプリセットの名前をつけています。

 

写真6は、登録したプリセットを確認しています。

 

    R、G、B の各チャンネルでは、 3 つのスライダーの合計がゼロ以外の値になる場合にのみ、画像はモノクロに変換されます。 つまり、3チャンネルがすべてゼロの場合を除いて、合計値が1でなくてモノクロになります。

 

写真2では、モノクロをカラーに戻すには、リセットアイコンを使う方法を紹介しました。しかし、その代わりに、R=G=B=0にスライダーを設定する方法も使えます。

 

B を追加するとディテールが強調され、R を追加すると肌のトーンが滑らかになります。

 

 

 

写真1 

 

写真2

 

 

写真3

 

 

写真4

 

 

写真5

 

写真6