9)花を選ぶ
「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」は、林芙美子が好んだ言葉のようです。
花は、毎日変化しますので、花の撮影では、いつの花を撮影するかが、常に問題になります。
今回は、コスモスを例に取り上げます。
写真1が、対象のコスモスです。
写真2は、開花して間もないコスモスの花です。花粉も落ちていて、この花は、撮影の時期としては、申し分ないと思われます。
しかし、右下に古い花が入ってしまったので、その点で失格です。
写真3には、3つの花が入っています。
説明のために、写真4の番号を使います。
3の花は、花びらに白い点が浮かんでいて、既に盛りを過ぎていますので、対象外にすべきです。
1と2の花は、一見すると同じように見えます。しかし、よく見ると中央の黄色部分に出来ている種が、1の方が大きくなっています。つまり、2の花の方が新しく、花びらの色落ちも少なくなっています。
このように良い花を探すことが大切です。
この作業は、かなり集中力を要します。
注意力が続くのは、30分くらいが限度なので、休みをとりながら撮影することになります。