つくば市筑波総合体育館~つくば市とその周辺の風景写真案内(174)

つくば市筑波総合体育館

つくば市筑波総合体育館は、なんともややこしい名前ですが、この体育館は旧筑波町の総合体育館が合併でつくば市の体育館になったためです。旧桜村と旧谷田部町が合併して、つくば市になったときには、筑波町が現役でしたので、市名は、筑波市ではなく、つくば市になりました。つくば市で、「つくば」でなく、「筑波」が使われる場合は、筑波大学を除けば、旧筑波町関係の施設が多いです。

設計は、土岐新です。この建物は、つくば市にある建物の中では有数の美しい建物です。特に、回遊式庭園の発想で、建物の周りを歩いたときの風景の変化は、小野崎アパートと双璧をなすと思います。例えば、美しいという点だけを見れば、磯崎新の学園センタービルも見事ですが、学園センタービルは、どの方角からみても同じ顔をしています。学園センタービルはランドマークとして機能するように、意図的に、同じ顔になるように設計していますから、それは、当たり前なのですが、単調になっていることも事実です。

写真1は、南側からみた体育館です。幹線道路から、体育館に入る場合には、最初に目に入る風景になります。大聖堂を思わせるような三角の屋根が印象的です。後ろの四角い建物の屋根より手前の三角屋根の頂点の方が高く見えます。印象的なのは、三角屋根の一番手前の面には入り口がないことです。

写真2は写真1とは180度反対側の面の建物です。こちらにも中央に三角屋根が見えます。写真1と見比べると、一見しては、同じ建物とは思えないほど、印象が異なります。

写真3は入り口の部分です。写真1の三角屋根が右側に、写真2の四角い建物が、左に見えます。写真3を見ると、写真1の三角屋根の高さは写真2の平屋根より低いことがわかります。写真1と写真2を見ると、三角屋根が同じ高さで、建物を貫いているように感じられますが、実際には、写真2のように、南側(右側)の屋根の方が低いのです。写真1で、このことがわからないのは、遠近法による錯覚であることがわかります。

写真4は、入り口を入ったところです。天窓からの採光が、きれいです。

 

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写真1 つくば市筑波総合体育館

 

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写真2 つくば市筑波総合体育館

 

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写真3 つくば市筑波総合体育館

 

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写真4 つくば市筑波総合体育館