色収差を補正するには、ボタンを押すと、自動的にパラメータがセットされて、収差が補正されます。
とくにパラメータはありません。
ですから、操作方法については、解説することは何もないのですが、そもそも色収差とは何かから振り返って、実例をしめしておきたいと思います。
色収差は、具体的には、色のにじみ等です。
色収差の主な原因は、スペクトル波長によるレンズの屈折率の違いです。
ですから、まず第一に、「レンズ補正」を試みるべきです。「レンズ補正」を行っても、色のにじみ等が消えない場合には、「色収差」をためしてみるべきであることになります。
とはいえ、現在のデジカメの性能は優秀なので、レンズ補正をした後まで、色収差が残るのは、撮影条件が厳しい場合か、コンデジによる撮影くらいしかありません。
ここでは、手もちの画像のうちで、色収差があると思われる事例を紹介します。
サンプル1
D5300による望遠レンズで、撮りを撮影した画像です。飛んでいる鳥を中央の収めることはできないので、かなりトリミングしていて、厳しい撮影条件になっています。事前にレンズ補正をかけています。鳥の翼の前にみえる赤い線が色収差で、左が補正なし、右が補正ありで、補正により赤い線が消えています。
サンプル2
Kiss Mで便利ズームで、夜間にとった画像で、かなり派手にノイズがのっていて、撮影条件が厳しかったことがわかります。ねこカフェの看板の文字が問題です。事前にレンズ補正をかけています。左が補正なし、右が補正ありで、補正により赤い線が消えています。
サンプル3
オリンパスPL-06です。
反射する水面です。事前にレンズ補正をかけています。左が補正なし、右が補正ありで、補正により赤い線が消えています。
サンプル4
コンデジP-330で、ステンレスのテーブルの上の紙を撮影したものです。ピンク色の色収差が、右側では小さくなっています。
サンプル5
コンデジRX-100で撮った。林の風景です。左の一部に空との境で、ピンク色の収差がありますが、右では減っています。
サンプル6
コンデジTough5で撮った屋根の線です。この場合には、色収差補正をかけた右側でかえって収差が増加してしまっています。
まとめ
かなり条件の悪い画像では、色収差の効果が確認できました。
逆に言えば、通常はレンズ補正をかけていれば、この機能を使う必要はないと思われます。
レンズが登録されておらず、
-
自分でレンズを登録する
-
色収差を使う
の2択になった場合には、色収差を使うかもしれません。ただし、darktabkleのレンズライブラリーは充実していて、まだ、登録されていない最新の機種、最新のレンズでなければ、自分でレンズを登録することはなさそうです。最新の機材であれば、機材が登録されるまで、待つという選択もあります。
次回からが、darktanle3.0の新機能に戻ります。
補足と追記
ピクセルパイプラインを見ていたら、色収差がパイプラインの最初の方に置かれていることに気づきました。しかも、アクティブになっています。
ということは、基本、全ての画像に指定しなくとも、色収差の補正がかけられていることになります。
ここでの、処理は、標準パラメータの色収差補正でおさまらない場合と考えた方がよさそうです。
(1月17日)