今回のテーマは、「繰り返しパターン」です。
「いとし藤の写真」とは、山東京伝の小紋雅話を目指した写真、あるいは、(写真を加工した)デザインを作ることです。
いとし藤は、「い」が10個と「し」が1個で、藤の花をデザインします。
山東京伝は、雪の上についた下駄のあともデザインしています。
この場合、「二」の字のレイアウトがデザインの良し悪しを決めます。
柄には、奥行きがありません。
ボケも基本ありません。
なので、絞りをF8まで絞って、対象に垂直に撮影する。
構図は、1つの主題ではなく、繰りかえしパターンに注目することになります。
こうして作る写真は、ミニマリズムになりますが、通常の余白の多いミニマリズムではなく、繰り返しパターンのミニマリズムになります。
写真1は、ドクダミの花です。
花は、できるだけ正面を向いている方がよいです。
ドクダミ以外の雑草は入れたくありません。
ドクダミの花の配列パターンがもっとも美しいところを探して切り取ります。
写真1は、こうしてみると、悪い例になります。
花は、完全に均等な間隔で並ぶことはありません。
とはいえ、そこに、パターンがあった方がよいです。
写真撮影の教科書には書かれていないパターンの写真です。
写真を何が写っているのかではなく、明暗と色彩のパターンとしてのみ見る方法です。
写真1で、きれいなパターンだけを、トリミングして、抽出するには、どこを切り出せばよいか、考えてみてください。
直ぐに答えられければ、明暗と色彩のパターンに対する感性が鈍っていることになります。