マスクとモジュールのインスタンスの追加の効果の例を示します。
写真1が、元の画像です。
風景画の典型で、空が露出オーバーか、地面が露出不足になるパターンです。
古典的には、レンズの前に、グラデーション付きのフィルタ―を使う事例です。
darktableには、描画マスクにグラデーションフィルタ―があります。
これを使いこなせば、レンズの前に、ハードウェアのグラデーションフィルタ―をつける必要はありません。
写真2では、露光モジュールの新しいインスタンスを作成して、古い方の露光モジュールにグラデーションフィルタ―を設定しています。
写真3では、露光モジュールの露光を下げて、空と地面の露光を合わせています。
写真4では、コピーした露光1モジュールの露光をあげています。
写真5では、カラーキャリブレーションモジュールの新しいインスタンスを作成しています。
写真6では、古い方のカラーキャリブレーションモジュールで、露光モジュールで作成したマスクをラスターマスクとして、引用しています。
ラスターマスクを使うと、モジュール間で、マスクの共有が可能になります。
この方法で、空の部分(露光モジュールで作成したマスク)だけを対象に、カラーキャリブレーションを行いました。
写真7は、その結果です。
建物の前の芝生で、キャッチボールをしている子供がいます。
この部分に焦点を当てることにします。
露光モジュールのインスタンスである露光2を作成します。
露光2ではグラデーションマスクを2枚使って、建物の前の芝生だけ、露光をあげます。
次に、新しいインスタンスとして、カラーキャリブレーション2を作成して、建物の前の芝生の部分(露光モジュール2で作成したマスク)だけを対象に、カラーを調整します。
最後に、クロップした結果が、写真8です。
写真1と写真8が同じ写真であると、気づく人は少ないと思います。