銀杏の秋(7)いちょうの丘公園
いちょうの丘公園は、以前にも紹介しています。
公園は、盛り土の上に作られています。
地理院地図の航空写真で見ると、1974-1978年には、この部分は平らで、周辺は平地林です。1979-1983年には、この盛り土ができ、周辺の宅地と商業地の開発が始まっています。
学園都市の移転は、1978年頃がピークなので、学園都市の開発に伴う残土処理も考えた公園ではないかと、推察できます。
2021/01/23
2021/01/22
いちょうの丘公園は、おむすびのような三角形をしています。その3つの頂点、それぞれに入り口があります。
一つの入り口は、車止めがついていますが、道路になっていて、恐らく、残土の搬入路だったと思われます。
銀杏の木は、三角形の辺にそって、盛り土の上に植えられています。つまり、道路沿いですが、道路から距離があります。
この銀杏の木の配置は、景観上の問題を生じています。盛り土の上にのると、銀杏の木の極、一部しか見えません。
周辺の道路から見ると、銀杏に木を見上げるアングルになります。盛り土の上は、平らな広場になっているため、このアングルでは、手前の銀杏はよく見えますが、反対側の銀杏はよく見えません。
街区公園を設計する場合には、水平な広場を設けることが原則です。この広場では、ボール遊びをしている子どもが多いです。
しかし、いちょうの丘公園の広場は、残土の上にあるので、ボールが丘の下に落下するリスクがあり、広場では、ボール遊びはできません。
現在のいちょうの丘公園は広場のスペースを優先して、景観が中途半端になっています。
広場のスペースを分割するなどして、より景観を重視した設計も考えられたと思われます。
写真1は、住宅団地側の入り口です。このように、銀杏の木を見あげるアングルになります。
写真2は、道路から見た景観です。手前の銀杏の木はよく見えますが、奥の木はよく見えません。