グローバルトーンマップとHDR

darktableには、RAWデータを、Jpegに変化するモジュールには、ベースカーブとフィルミックRGBの2種類があり、それぞれ、別のワークフロー体系を形成しています。

実は、darktableには、RAWをJpegに変化するモジュールがもう一つあります。それが、グローバルトーンマップモジュールです。ただし、このモジュールは、通常のRAWファイルではなく、HDR用の合成されたRAWファイルを処理します。「Process HDR images using darktable」に解説がありますが、この時のdarktableはver.1.1なので、最新バージョンとは、モジュールの内容が異なっています。そこで、今回は、この解説を参考にして、最新版のdarktableでも、HDR現像ができるか、確認してみることにします。

解説にあるように、サンプル画像は、次のリンクからダウンロードできます。[AtriumMorning](https://www.mpi-inf.mpg.de/resources/hdr/img_hdr/AtriumMorning.exr)以下では、このサンプル画像を使っています。

写真1はダウンロードした画像を、darktableで開いたところです。ほとんど、真っ白で、ここには、表示していませんが、ヒストグラムも高さがありません。最初にこの状態で、まず、「アクティブグループ」を選択してすべての自動適用モジュールを無効にし、すべてのモジュールをオフにします。

写真2は、露光モジュールです。パラメータの値は、解説と同じに設定しています。ここで注意することは、露光の値が-8.69EVと非常に小さいことです。この値は、スライダーを動かすことでは入力できませんので、キーボードから直接数値を入力するようにします。

写真3はグローバルトーンマップモジュールです。ここでも、解説と同じパラメータを設定しています。

写真4はローカルコントラストモジュールです。解説のパラメータ設定では、blendのuniformlyに相当するパラメータが見つからなかったので、ここでは、normalを設定しています。それ以外のパラメータは、すべてのモジュールで解説と同じ値を設定することができました。

最終画像を見ると、解説には見られないモアレが発生しています。その他は、大きな問題はないと言えます。

 

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写真1 HDR画像の読み込み

 

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写真2 露光モジュール

 

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写真3 グローバルトーンマップモジュール

 

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写真4 ローカルコントラストモジュール
  • Process HDR images using darktable.

https://www.darktable.org/2012/10/process-hdr-images-using-darktable/