カメラの色表現の改善効果
今回は、、RX-100を例に、色表現で使っていなかったデジカメが、カラーキャリブレーションモジュールで使えるようになるかをテストしてみます。
写真1は、最近カメラのテストによく使う乙戸沼公園の風景です。これは、RX-100 のRAWファイルをdarktableで読み込んだ状態です。露光だけは、撮影時に-0.7EVで撮っているので、補正してあります。確かに、1インチなので、センサーサイズの小さなコンデジよりはしっかり写っていますが、やはり色がさえません。Jpegですと、カラーモードを標準から変化させることで、若干の改善がみられることもありますが、経験的には、その変化量は小さく、あまり大きな改善は期待できません。ここでは、RAWファイルのみを保存していますので、その方法はとれません。
写真2は、カラーキャリブレーションモジュール等を使って現像したものです。写真1からは想像できないような多彩な色表現になっています。なお、写真1ではレンズ補正をかけていませんが、写真2ではレンズ補正をかけたため、写真1と写真2で、画角が少し変わっています。
写真3は、写真2にHDR風の味付けをしてものです。これはローカルコントラストモジュールのdetailとmidtone rangeのスライダーを操作することで調整できます。
写真4は、木と空の風景です。これは、空の雲の表現が面白かったので撮影した写真です。主題は、木と空の雲のコントラストを印象的に表現することです。写真4は、RAWを読みこんだ後で、露光を調整し、レンズ補正をかけています。色合いは、やはり今一つです。
写真5は、HDR風に、ダイナミックレンジを下げた画像です。いわゆるHDR風の画像は、実際に編集してみるとわかりますが、ベースカーブを使ったようなダイナミックレンジが狭い画像になります。フィルミックRGBモジュールでダイナミックレンジを広げると、中間トーンが表現されて、のっぺりした画像になります。写真5は、写真4に比べて、雰囲気のある画像に仕上がっています。
写真6は、写真5とは逆に、ダイナミックレンジを広げた画像です。画像の細部がよくわかります。写真4と比べれば、多彩な色表現になっています。
まとめると、カラーキャリブレーションモジュール等を使って現像すると非常に多彩な色表現が可能になります。今まで、色合いが自分の感覚とずれがあって、使っていないデジカメも復活できるかもしれません。