最上川ふるさと総合公園(1)（寒河江）～つくば市とその周辺の風景写真案内（９７）

寒河江の公園

寒河江市内の大規模公園には、最上川ふるさと総合公園（計画面積28.9ha、28.2ha整備済み）と寒河江公園（計画面積54.1ha､33.1ha整備済み）があります。面積が1ha以上の公園は他には、西根公園(1.7ha)があるだけです。寒河江公園は長岡山を中心とした整備、最上川ふるさと総合公園は最上川沿いの緑地です。今後の整備予定には、寒河江公園（＋21.0ha）最上川寒河江緑地（＋20.9ha）があり、後者は、最上川ふるさと総合公園と同様に最上川沿いの緑地になります。最上川寒河江緑地は「グリバーさがえ」とも呼ばれ、水上スポーツを主にする場所になります。

最上川ふるさと総合公園

どうして、周辺の公園のことを書いたかというと、最上川ふるさと総合公園はかなり特殊な公園だからです。

最上川ふるさと総合公園は、寒河江SAと寒河江スマートICと混在していて、特殊な構造になっています。

寒河江SAの駐車場に車を止めて、最上川ふるさと総合公園を利用することが可能です。簡単に言えば、寒河江SAと寒河江スマートIは最上川ふるさと総合公園の中に作られています。

公園は中に高瀬山を含んでいますが、このエリアは公園整備の対象外です。

高瀬山には、御嶽小森両所神社があります。これは、御嶽神社と小森神社を合わせたもので、祠は別々にあります。小森神社には大スギがあります。樹高２６ｍ、幹の周りの長さ５．３ｍ、推定樹齢３００年以上です。

高瀬山は、高瀬山楯と呼ばれる山城の跡であると推定されています。

高瀬山を含む公園のエリアは高瀬山遺跡になっています。高瀬山には、日本列島北限の古墳が築造され、古代の律令体制に組み込まれていました。「古墳が存在する高瀬山地域は旧石器時代から中世まで1000年以上にわたって人々が居住し、広さ90haあまりの南東北最大級の集落であったことが発掘により判明しています。」（wiki）山形県内で旧石器時代の遺跡が確認されているのはここだけです。

しかしながら、wikiによれば、次のように保存状態に問題があったようです。

高瀬山周辺は明治のころから古墳や遺跡の存在が知られており、大正時代の調査で十数基の古墳群が確認された。しかし、それらの古墳群はその後の開墾によりほとんど失われてしまう。昭和7年（1932年）ブドウ園の整備中に現れた石槨から鉄製の直刀が出土し、これを契機として発掘調査が行われることとなった。この時発見されたのが高瀬山古墳である。

この公園は広いですが案内標識は、少ししかなく、さらに、園内の遊歩道に行き止まりが多く、歩いて回ることは至難でした。また、土盛りと芝生がやたらに多く、高速道路建設の土捨て場であった可能性を感じます。

また、公園名には、最上川がついていて、公園の位置は最上川河畔にあるのですが、景観面では、最上川に背を向けて、高速道路の方を見た構造になっています。

施設についは、次回にして、今回は、概要の写真を示します。

写真１はSAの駐車場に近い公園にある四阿です。ここは、本来は、小川の区間なのですが、水回りの維持管理は放棄され、水は流れていませんでした。景観上は水があると良いのですが、水難事故が起こるので、管理を重視する場合には、空堀にしてしまいます。公園内の水回りは、全て空堀でした。

写真２はサクランボの木です。ちょうど収穫時期であったため、実がなっています。サクランボは取って食べないように、農薬を使っているから、食べられない旨の注意書きがあります。しかし、鳥が食べているので、農薬は使うべきではないと思います。

写真３は市民農園ですが、畑の部分は、全体の2から３割です。芝生や四阿があり、更に、ラベンダーが植えられています。ラベンダーは一度植えれば、植え替えが不要なので、この部分は市民農園ではないと思います。四阿の中には、手洗い場があるのですが、景観重視で、使い勝手からすると、あまりよくないとおもわれました。

写真４はバラ園です。センターハウスの近くにあります。風景写真としては、この周辺が一番、絵になるところと思われます。

写真５は御嶽神社の祠です。

写真６は御嶽小森両所神社の鳥居です。

写真７はきりん公園で、写真６の左側に位置します。

写真６，７の背景の山が高瀬山楯の跡になります。

写真８は、高瀬山古墳ですが、Wikiでは、復元と書かれているので、おそらく、土盛りした上に作り直したものではないかと推定しています。