ローライトビジョンとは、昼の画像から、夜の画像を作成するモジュールです。
人間の目のセンサーは、光量が減ると、カラーセンサーが効かなくなり、モノクロームセンサーに切り替わります。このモジュールはその機能を代替するもので、カラーをモノクロに変換します。露出を変換する訳ではないので、このモジュールだけでは暗くはなりません。
処理の結果です。左が、処理前、右が、処理後になります。色の成分が、飛んでいるのがわかります。
暗くするには、露出も変えてください。
また、カラーマッピングでも、夜の風景をつくることができます。
ローライトビジョンでは、ブルーシフトを使って、青い夜を演出することができます。
以下では、ブルーシフトを使っています。
ローライトビジョンはどのような場合に、効果的に利用できるのででしょうか。
ここでは、次の2つの場合に、効果が大きいと考えています。
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光源、ライトがある画像
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夜や、暗所の画像
逆に、普通の昼間の画像に適用しても、臨場感が今ひとつと思います。
例を示します。
サンプル2は昼間の逆光画像で、太陽とその水面での反射が含まれています。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでは、太陽が月のように見え、夜間の画像が出来ます。
サンプル3は夜間の東京駅の画像です。窓からライトが漏れています。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでは、夜が更に深まったような画像が出来ています。
サンプル4は昼間の民家の室内の画像です。障子あかりとライト以外に窓から入る光が光源になっています。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでは、明け方か、月明かりに照らされたような画像が出来ています。
サンプル5は昼間の民家の画像です。サンプル4の室外に相当します。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでは、月明かりのような画像になっていますが、月などの光源がなく、ポイントのはっきりしない画像になっています。
サンプル6は昼間の銀閣寺の画像です。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでも夜であることは判別できますが、光源がないため、水面に映った屋根にリアリティが薄くなってしまいます。
サンプル7は夜間のアパートの入り口の画像です。
左が元の画像で、右が、ローライトビジョンの画像です。ここでは、夜が深くなっていく様子が印象付けられます。
まとめ
以上のように、単純に昼間の画像にローライトビジョンを適用したら、夜の画像になるとは思われません。効果的な夜の画像を演出するわき役がある場合に、使うべきモジュールと思われます。