河童の石碑(牛久市)~つくば市とその周辺の風景写真案内(1003)

久しぶりの風景写真案内です。

 

今回は、牛久沼のほとりにある、旧小川芋銭宅にある河童の石碑です。

 

これは、牛久市の名所になっていますが、本当に訪れる人がいるかは疑問です。

 

風景を見に行く場合、実際には、風景の背後にあるものを見ている気がしています。

 

例えば、映画のロケ地を見行く場合、見ているのは、実際の風景ではなく、映画のシーンのように思われます。

 

こう考えると、観光地になる風景の条件には、風景の背後にあるものが見える必要があります。

 

同様に、写真の本当の主題は、目に見えない背後にあると思われます。

 

それが表現できていれば、ピンボケや手ブレ写真も、問題ではない気がします。

 

小川芋銭を知っている人は、ほとんどいなくなりましたので、河童の石碑を見ても背後には何もみえません。そうなると、つまらなくなります。

 

こうした基準で考えると、つくば市内には、観光地になる風景はほとんどないことに気づきました。

 

つくば市とその周辺の風景写真案内」の連載を中断したのは、こんな理由です。

 

風景を観光資源にするのは、ビジョンやストーリーが不可欠だと思います。

 

牛久市ゆるキャラは、「河童のキューちゃん」ですが、そこは、ビジョンやストー

リーは、感じられません。

 

小川芋銭には、河童をこのように伝えたいという想いがありましたが、残念ながら、その想いは、現在には伝わっていません。

 

写真1 河童の石碑