つくば市立松代保育所~つくば市とその周辺の風景写真案内(131)

つくば市立松代保育所

松代保育園ではなく、保育所です。二宮地区や、手代木地区と同じように、松代地区でも、幼稚園、児童館、保育所(保育園)が並んで建っています。

松代保育所の設計は高橋香保で、1985年から「一級建築士事務所ウォーパル」の、1989年から「株式会社ウォーパル」社長を務めています。検索でわかったことは、2つの座談会の資料だけでした。

ところで、「都市と交通」の座談会での高橋氏の経歴をみると、新浦安駅の公共サインの決定に関与したことがかかれています。確かに、浦安市は公共サインのガイドラインをもっていますが、そこには出典はありません。

ここから、混乱が始まりました。

写真1は松代保育所の入り口です。左のところに影になっていて見えない部分を写真2に拡大してありますが、ここに、松代保育所の公共サインがあります。写真1で黒くてサインが見えなかったのは、おそらく、蛍光灯のカバーがついていて、その部分が日除けになってサインが影になってしまったからです、写真1の入り口の右には、はらぺこあおむしの絵の上に平仮名で「まつしろほいくしょ」と書かれてます。どう見ても、この部分が最初から設計された公共サインとは思われません。おそらく、左側のサインが影になってあまりに見づらいので、右側に手作りで、子供向けの平仮名と絵のはいったサインを作ったように見えました。あるいは、これは勝手な思い込みで、初代のサインが劣化したので、右にある絵入りのサインは2代目で、最初から、こんなサインだったのかもししれません。

混乱が生じたのは、遊歩道を挟んで反対側にある松代幼稚園では、入り口のゲートの上に、松代幼稚園と楕円形のサインがついていたからです。さらに、極めつけは、つくば市の建築について書いているブログに、高橋香保氏の松代保育所の紹介と共に、松代幼稚園の写真が掲載されていたことです。(保育所の色は黄色で、幼稚園の家路は白壁に黒い木枠です。)

公共サインで見ると、高橋香保氏の設計は、松代幼稚園の方がもっともらしく、松代保育所はありえない気がしてきて、これは、保育所と幼稚園の取り違えではないかと疑問が湧いてきました。市立図書館で、「つくばフォトファイル」で確認したところ、松代保育所が、高橋香保氏の設計で間違いないことがわかったので、掲載します。

写真3は、中庭です。黄色が優しいイメージをを醸していて、単純ではあるが飽きの来ない良いデザインと思います。

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写真1 つくば市立松代保育所

 

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写真2 つくば市立松代保育所

 

 

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写真3 つくば市立松代保育所

 

  • 座談会:街のデザイン

都市と交通No.21 1990

http://www.jtpa.or.jp/contents/pdf/toshi21.pdf

  • 座談会:生活革新とこれからの「住まい方」を考える

住宅と経済No.31 1999

https://www.hrf.or.jp/webreport/kikan_bn/pdf/jyukei_031.pdf

  • 浦安市 鉄道駅周辺公共サイン整備計画

http://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/026/830/keikaku1.pdf

http://www.city.urayasu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/026/830/guidline.pdf